
MotoGP開幕戦タイGPの初日プラクティスで、ドゥカティのマルク・マルケスは2番手タイムを記録。弟のアレックス・マルケスに先行されたが、弟だからこそ受け入れられたという。
2025年シーズンからマルク・マルケスはドゥカティのファクトリーチームへと昇格。昨年、型落ちのマシンで高い競争力を見せた男が、ファクトリーチームで最新型のバイクを得て、どんな強さを発揮するのか大注目を集めてきた。
実際に2025年シーズンが始まってみると、マルケスはテストで見せたような速さを見せた。FP1では1分29秒423を記録してトップタイムとなり、プラクティスでも1分29秒072の2番手タイムを記録して予選Q2へ余裕の進出を勝ち取った。
順風満帆な開幕戦初日だったと言えるが、マルク・マルケスにとって唯一の誤算は、プラクティスで昨年はチームメイトでもあった弟アレックス・マルケス(グレシーニ)に、上回られたことだろう。
プラクティス終盤、マルク・マルケスは1分28秒8をマークしていたが、マルコ・ベッツェッキ(アプリリア)の転倒による黄旗が振られていたため、ラップタイムがキャンセル。そうこうしているうちに、アレックス・マルケスが1分29秒020をマークし、ごく僅かな差でトップタイムを奪われてしまった。
トップタイムは奪われてしまったものの、マルク・マルケスは初日の自身の仕事ぶりには満足している。
「ペッコ(フランチェスコ・バニャイヤ/チームメイト)と僕がペースではトップにある。次点が弟とベッツェッキだ」
マルク・マルケスはそう初日を振り返った。
なおバニャイヤはプラクティス終盤のアタック時に、他ライダーが邪魔になりタイムを更新できず、予選はQ1スタートとなっている。
「午後(プラクティス)のペッコは調子が良かったし、ペースも良かった。彼のテレメトリデータもこれから分析するつもりだ。それに、明日は彼がフロントロウに並ぶと思っている。今日、彼は(アタック時に)トラフィックの影響も受けていたみたいだからね」
「満足できているし、リラックスしているよ。良いスタートを切れることを望んでいたし、実際最初からテスト同様に良い感じだった。だから良い1日だったよ」
今シーズン、マルク・マルケスが弟にタイムを更新されるというのはプレシーズンテストの段階から見られた光景でもある。マルク・マルケスは、相手が弟なのであれば、少しは受け入れやすいと語っている。
「誰かに負けるというのは良いものじゃないけど、それでも相手が自分の弟だというのなら、少しはマシだね」
「今年、弟にやられるのはこれが初めてじゃない。あいつにやられるのは驚きでもなんでもないよ」
またマルク・マルケスはタイGP初日に驚かされたこととして、アプリリア勢が3台トップ10に食い込んできたことだと語った。
「タイムシートを見てもらえば分かると思うけど、トップ10にアプリリア勢が3台入ってきている。他のメーカーが上がってきているから、僕らも努力を続けないといけない。幸運にも、ドゥカティはまだトップだけどね」