
2024年のF1コンストラクターズチャンピオンに輝いたマクラーレンが、他チームに先立ち2025年型のマシンを発表。MCL39と名付けられたこの車両は、カモフラージュカラーリングが施され、シルバーストンで披露された。
マクラーレンはこの日、シルバーストン・サーキットを舞台にシーズン・ローンチイベントを開催し、新車MCL39を発表した。この後にフィルミングデーを使ってシェイクダウン走行を済ませる予定となっている。
このシルバーストンでは、14日(金)にウイリアムズもニューマシンをシェイクダウンすることになっているが、マクラーレンはそれに先行する形で新車を発表。10チーム中もっとも早くニューマシンを披露することになった。
しかし、2月18日(火)にイギリスのロンドンでF1のシーズン開幕イベント『F175』が開催予定。ここで全チームの2025年のマシンカラーリングが披露されることになるため、マクラーレンは自チームのローンチイベントに、特別な迷彩カラーリングを施したマシンを披露することしかできなかった。
シェイダウンで走行しているマシンを見る限り、ノーズ形状などに大きな変化は見受けられないものの、ドライバーの頭上から空気を取り入れるインダクションボックスはMCL38と比べて、より楕円に近い形状に。ここからより多くの空気を取り入れるようになった分、サイドポンツーンは開口部が小さくなり、より下部が絞り込まれているように見える。
マクラーレン・レーシングのCEOであるザク・ブラウンは、このローンチイベントは「2025年のタイトル獲得に向けた戦いにおける、大きな節目である」と語り、さらに次のように続けた。
「チャンピオンシップに挑戦するマシン、MCL39を初めてコース上で走らせることで、チームの努力の集大成をスタートさせることができ、とても嬉しい」
「全てのチームが、冬の間に進歩を遂げたことを現実的に考えねばならない」
「昨年は、チーム間の差がどれだけ小さいモノになったかが明らかになった。これはF1にとって素晴らしいことだ。今季のマシンは、昨年チャンピオンになったMCL38から進歩したと信じているが、(開幕戦の)オーストラリアGPの予選結果を見るまで、その順位は分からない」
またチーム代表のアンドレア・ステラも次のように語り、MCL39を披露できたことを喜んだ。
「昨年はチャンピオンを獲得することができたが、競争が激化していることを浮き彫りにした。これは、今年に関しても同じだろう」
「この厳しいフィールドでトップ争いをするために、集中力を維持する必要がある。今年はエキサイティングだし、非常にチャレンジングな年になるはずだ」
「チームは開幕に向けてできる限りの準備を整えるため、全力で取り組んできた」
「昨シーズンからは多くのことを学んだ。この経験を活かし、今年の目標に向けて進めていく」
なおドライバーのランド・ノリスは、今回MCL39に施されたカラーリングは、「楽しい」として、『F175』の時とは違うモノを披露できるのは「素晴らしいね」と語った。またチームメイトのオスカー・ピアストリも、「バーレーン(テスト)で実力を試す前に、初めてMCL39を走らせることができて嬉しい」と語った。
2024年のマクラーレンは、1998年以来実に26年ぶりのコンストラクターズチャンピオンを獲得した。しかしドライバーズタイトルは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンに4連覇を許してしまった。
マクラーレンがこのフェルスタッペンを打ち負かすためには、ふたりのドライバーをどうコントロールするか……それが非常に重要となるだろう。
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