
スーパーGT 2024年シーズン最後のレースとなる第5戦鈴鹿。例年通り、最終戦は様々な者たちが“ラストレース”を迎える。4度の王者ロニー・クインタレッリ、TEAM UPGARAGEのNSX GT3……そして“MARELLI IMPUL Z”もそのひとつだ。
マレリは、前身の日本ラヂヱーター、カルソニックの時代からモータースポーツへのサポートを行なっており、特に“カルソニックブルー”はTEAM IMPULを象徴するカラーリングとして、多くのファンに愛されてきた。
マニエッティ・マレリとカルソニックの経営統合後もしばらくはカルソニックロゴ掲示が続き、2023年からマレリロゴに変わってからもブルーのマシンを走らせていたTEAM IMPUL。しかしながら、マレリは2025年2月をもってスポンサーシップを終了することを発表。今後自社の技術を使用する団体へのスポンサーに集中していく動きの一環だという。
40年以上にわたる長年のパートナーシップはこれで終わりを迎えることになるが、予選前に取材に応えた星野一樹監督は、マレリには「本当に感謝してもしきれない」と語る。
「43年間、日本ラヂヱーターの時からずっとホシノレーシングをサポートしていただき、日産という単位でもずっと応援していただいたことに、本当に感謝してもしきれないです。ここ2シーズンはちょっと苦しいレースが続いていますが、最終戦の鈴鹿で何とかいい結果を出したい、その一心です」
「ファンの皆さんも、カルソニックファン、マレリファンとして代々応援してくれていて、“インパルブルー”と呼んでくださるくらい、ブルーが定着しています。そのブルーのマシンで良いところを走っているのを見ていただきたいです」
星野監督自身も、父・一義の活躍を見て憧れていたカルソニックブルーのマシンに、GT500のドライバーとして乗った経験がある。「43年というすごい歴史の中で、自分もその一員になれたということは、すごく感慨深いですね」としみじみ語る。
そして気になるのは、来季以降のメインスポンサー。これについて星野監督に現状を尋ねると、「もう決まっていまして。ありがたいことに、応援していただけるところがあります。発表できるタイミングが来たら、皆さんには早くお知らせしたいですね」とのこと。来シーズンは“新生インパル”が見られることになりそうだ。
予選ではQ2でトラフィックに引っかかりスピンするなど、不運もあり最後尾となったMARELLI IMPUL Z。しかしTEAM IMPULはタイトルを獲得した2年前、最後尾スタートから劇的な優勝を飾った経験もある。「レースに強いインパル」が何かやってくれるかもしれない。
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