
エステバン・オコンは、アルピーヌF1のチームメイトであるピエール・ガスリーに、差をつけられるレースが多くなっている。特にアメリカGP以降はその傾向が顕著……オコンは「ガスリーのマシンだけ速いのでは?」と訝しんでいる。
2024年シーズン開幕戦バーレーンGPから第18戦シンガポールGPまでの間に行なわれた18回の予選と3回のスプリント予選で、アルピーヌのふたりはオコンが14勝、ガスリーが7勝と、オコンの方が圧倒的に速いという状況であった。
しかしアメリカGPを境に状況が一変。同GP以降の予選では、オコンはガスリーに対して1回しか先行できておらず、平均のラップタイム差は0.3秒以上と大きい。
先日行なわれたラスベガスGPでも、オコンは17位でフィニッシュ。一方のガスリーは、レースこそマシントラブルでリタイアに終わったが、予選3番手となるなど輝かしい活躍を見せた。
「オースティン以降、ピエールのマシンただ1台だけが速かったと思う」
オコンはそうラスベガスGPの際に語った。
「残念ながらオースティン以降、我々は速くない。それがチャンピオンシップにも影響を及ぼす可能性がある」
「だから何が起きているのかを正確に把握し、今後2戦に向けて状況を改善する必要がある。しかし現時点では、我々にとっては難しい状況のようだ」
「昨年のようにタイヤのデグラデーションが大きく、タイヤマネジメントが重要になったレースでは、反撃できると期待していたんだ」
オコン曰く、ラスベガスGPでピットインした際、まだタイヤの準備が済んでおらず、ただピットレーンを通り過ぎるだけになってしまったことも、痛手につながったと語る。
「我々はうまく戦えていたんだ。でも残念なことに、何もせずにピットレーンを通り過ぎるだけになってしまったそれも良いことではなかった」
そのオコンはラスベガスで、チームが2台のマシンを公平に扱って欲しいと漏らした。オコンは今季限りでアルピーヌを離脱することが決まっており、それが原因で来季もチームに残るガスリーを差がつけられているのではないかと示唆するような発言を行なったのだ。
ただチーム代表のオリバー・オークスは、2台のマシンはまったく同じであると断言した。
「彼のコメントは読んだ。しかしそれが意図するところは、ピエールが望んだマシンとは少し違うということを言いたかったんだと思う」
「しかし我々からすれば、どちらのマシンも同じで、同じアップグレードが投入されている。より快適に走らせるために、検討できる領域が残っているというだけだ」
「様子を見てみよう。チームと協力し、状況の改善に努めている。だがオースティン以降、うまく機能していにようだ、そういう状況にならないようにする必要がある」
なおオコンは来季はハースF1に加入し、オリバー・ベアマンとコンビを組むことが決まっている。
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