
F1メキシコシティGPのFP1では、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)がオリバー・ベアマン(フェラーリ)と接触した後にターン10のバリアにクラッシュ。このアクシデントについて、アルボンが見解を述べた。
アルボンは高速のS字セクションであるターン7〜9を立ち上がるところで、スロー走行中のベアマンと出くわした。それを見てアルボンはアクセルを離したが、これがリヤグリップを失うことにつながり、コントロールを失ったウイリアムズのマシンはベアマンのマシンに接触し、そのままバリアに突っ込んでしまった。
接触の直後は無線でベアマンのことを「馬鹿」だと表現していたアルボンだが、後に彼は考えを改めた。ベアマンはレギュラードライバーではなく、シャルル・ルクレールに代わってルーキー枠で走っている立場。そのため、フェラーリ側がもっと早い段階でベアマンに対して警告できたはずだと語った。
「彼は無線を聞いていたと思うけど、僕が後ろから迫っていることを知らされたのはかなり遅かったと思う」
「彼は高速コーナーを出来る限り早く抜けようとしていたけど、僕たちは結局コース上の最悪な場所で接近してしまった。速度差は100km/hあった。僕のせいでもないと思うけど、かといってオリー(ベアマン)が全て悪いと思っていない」
「彼にはもっと伝えられることがあったかもしれない。言うまでもなく彼は新人で、F1はF2よりも速度差が大きくなる。彼のせいではない」
なお、このインシデントについてはスチュワードによって審議されたが、最終的にはお咎めなしと判断された。報告書によると、どちらのドライバーもベアマンのポジショニングが理想的なものではなかったことを認めているものの、アルボンのラインと交錯したのは不運であったとされている。そのため、ベアマンの走行位置が違っていれば事故を防げた可能性があるのは確かでありながらも、あくまでレーシングインシデントであったということで合意に至ったという。
FP1でマシンに大きなダメージを負ったアルボンは、マシン修復のためFP2に参加できず。しかしながらFP2はピレリのプロトタイプタイヤをテストする時間として使われたため、実質的な損失はそれほど大きくないとも言える。
「(まともにラップタイムを刻めたのが)2周というのはフラストレーションだね。明日やらないといけないことだらけだ」とアルボンは言う。
「でも幸いなことにFP2はピレリのテストだったから、(FP3の)重要性はいつもの週末とあまり変わらないかな。(FP2は)今年のタイヤを履いていないわけだから、他チームから学ぶことも少なかっただろう。走行時間が少ないことでの妥協が最小限であることを期待しているよ」
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