2024.9.1

マクラーレンの快進撃は止まらない! ノリス、2戦連続ポールポジション獲得。角田裕毅は16番手|F1イタリアGP予選

Sam Bagnall / Motorsport Images

 伝統の超高速モンツァ・サーキットを舞台に開催されているF1第16戦イタリアGP。決勝グリッドを決める予選セッションでは、マクラーレンのランド・ノリスがポールポジションを獲得した。RBの角田裕毅は16番手だった。

 イタリアGPは2日目も天候に恵まれ、予選開始前のコンディションは気温34度、路面温度50度。まだまだ夏の暑さが残る中、現地時刻は16時を回りセッションがスタートした。

■角田裕毅は0.004秒届かず|Q1

 上位15台を決める18分間のQ1が開始されると、各チームがタイミングを図ってコースイン。今回がチーム母国戦となるフェラーリの2台は、サーキットに詰めかけたティフォシたちに拍手で迎えられた。

 多くのドライバーがバンカータイムとなる最初のタイム計測を終えた時点では、ノリスが1分19秒911でトップ。フェラーリのシャルル・ルクレールが2番手、そのチームメイトであるカルロス・サインツJr.は1回目のアタックはミスしたものの2度目のアタックで3番手に並んだ。

 トップ15の当落線上にいるウイリアムズのアレクサンダー・アルボンが、残り5分というところで2セット目の計測を開始。突破に十分なタイムを計測できていなかったレッドブルのセルジオ・ペレスをはじめ、その他のドライバーもこれに続いた。

 結果的に、ノリスがQ1トップのまま通過。RBの角田はチームメイトのダニエル・リカルドに0.044秒届かず16番手でQ1敗退となった。

 アストンマーティンのランス・ストロールは、ハースのケビン・マグヌッセンがQ1最終盤でコースオフを喫した影響を受けたか17番手。ローガン・サージェントに代わって今回ウイリアムズからF1デビューを飾ったフランコ・コラピントは、レズモでマシンの挙動を乱して最終アタックをまとめられず18番手となった。角田から最後尾のキック・ザウバー勢までがQ1で姿を消した。

■ハミルトンがトップ通過|Q2

 トップ10を決める15分間のQ2は、コース上に散らばった砂利を掃除するなどしたため、予定より10分ほど遅れてスタート。まずQ2最初のタイム計測では、ノリスが1分19秒727でトップタイムをマーク。チームメイトのオスカー・ピアストリ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンと、新品タイヤを履く3台が暫定トップ3を占めた。

 少し遅れてメルセデス勢も新品タイヤでタイム計測をスタート。最初はユーズドタイヤを使用していたフェラーリ勢も、すぐさま新品タイヤに切り替え2回目のタイム計測へ入った。

 ここでメルセデスのルイス・ハミルトンが1分19秒641をマークしてトップに浮上。フェラーリのカルロス・サインツJr.がマクラーレンの間に割って入った。

 Q2が残り4分を切るところから、多くのドライバー続々とコース上へ舞い戻った。フェルスタッペンはユーズドタイヤでタイムを改善するもハミルトンには届かず2番手となり、ハミルトンがQ2トップ通過を果たした。

 Q3にはメルセデス勢、レッドブル勢、マクラーレン勢、フェラーリ勢に加え、アルボンとハースのニコ・ヒュルケンベルグの“予選職人”ふたりが駒を進めた。

 一方でアストンマーティンのフェルナンド・アロンソはトップ10入りまで0.010秒届かず。アロンソ以下、リカルド、マグヌッセン、アルピーヌ勢の5台がQ2敗退となった。

■マクラーレンの快進撃は止まらない|Q3

 陽が傾き徐々に路面温度が低下する中で、ポールポジションを決める12分間のQ3がスタート。最終盤に向けたビルドアップとなるQ3最初のタイム計測では、ノリスが1分19秒401でトップにつけ、ピアストリが2番手となった。

 その後ろにメルセデス勢、フェラーリ勢、レッドブル勢とトップ4チームが2台ずつ綺麗に並んだ。フェルスタッペンは新品タイヤを使用しながらも「グリップが全くない」と訴え8番手と、ユーズドタイヤを使用したペレスの後塵を拝した。

 残り4分を切ると、レッドブル勢を先頭に10台がコースに入り、最終アタックを開始。ただペレスは最終アタックをまとめられず……後方を走行していたフェルスタッペンも、その煽りをくらったかタイムを大きく改善することはできなかった。

 一方、ノリスは最終アタックで1分19秒327までタイムを改善し、他を突き放した。ピアストリやフェラーリ勢、メルセデス勢もこのタイムには届かなかった。ノリス自身としてはさほど完璧なラップではなかったようだが、2戦連続でのポールポジションを獲得した。

 ピアストリはノリスに0.109秒届かなかったものの2番手を確保。マクラーレン勢がフロントロウを独占した。2列目にはラッセルとルクレール、4列目にはサインツJr.とハミルトンと、メルセデス勢とフェラーリ勢が交互につけた。

 レッドブル勢は最終的にフェルスタッペンが7番手、ペレスが8番手から決勝を迎えることとなった。アルボンは9番手、ヒュルケンベルグは10番手だった。

 前戦オランダGPを終えた時点で、コンストラクターズランキングでは首位レッドブルと2番手マクラーレンが30ポイント差に接近。日本時間9月1日(日)22時からスタートする決勝レースでは、快進撃を続けるマクラーレン勢がさらにこの差を詰める、さらにはランキングをひっくり返すことさえあり得てしまうのか? 注目が集まる。

 なおピアストリは、Q1終盤でのフェルスタッペンに対するアンセーフリリースにより、セッション後の審議対象となった。Q3序盤でサインツJr.もアンセーフリリースが記録されたが、こちらはお咎め無しの裁定が下った。

出典: https://jp.motorsport.com/f1/news/f1-2024-rd16-italian-gp-qf-report/10649818/
この記事を書いた人 滑川 寛

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