2024.7.22

「にわかファンではございません!」モータースポーツへの愛を披露された瑶子女王殿下。その造詣の深さにスーパーフォーミュラ側も驚く

Masahide Kamio

 7月20日、21日に開催された第1回瑶子女王杯スーパーフォーミュラ第4戦富士。大会名誉総裁であり、ご自身の名が大会名にもなっている瑶子女王殿下は、レースウィークを通してサーキットの様々な場にお姿を見せ、そのモータースポーツ愛を存分に披露されていた。

 “ヒゲの殿下”の愛称で親しまれた三笠宮家・寬仁親王の次女である瑶子女王。自動車、モータースポーツにはかねてよりご関心があり、スーパーフォーミュラのプロモーターである日本レースプロモーション(JRP)とプライベートでコミュニケーションを取る機会があったことから、今回の瑶子女王杯開催に繋がった。

 瑶子女王は、レースウィークの金曜日からサーキットを訪れて参戦ドライバー全員との顔合わせをされると、土曜日には記者会見に出席。その中では、サーキット周辺の環境整備や、スーパーフォーミュラのテレビ放送の実現、また海外のドライバーに出たいと言ってもらえるレースづくりなど、シリーズや業界を盛り上げるための具体的な提言をされた。

 決勝日にも、ピットを歩いてチームを訪問されたり、仕事体験の子供たちと交流されたりと、精力的にご公務に取り組まれていた瑶子女王。また、ドライバー等関係者とも非常にフランクかつカジュアルな雰囲気でお話しされていた印象であった。

 そして決勝レース直前には、スタートセレモニーにご臨席された瑶子女王からのご挨拶が。「今回の富士大会、初めてここに来ると思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、もてぎ、オートポリスの2箇所以外は、全て私的に回らせていただいております。ですので、にわかファンではございません!」との力強いお言葉に、スタンドは拍手に包まれた。

 実際、週末を通して女王殿下の案内役を務めたJRP上野禎久社長も、そのモータースポーツ愛には驚いた様子。「他のカテゴリーだと知識が負けるほどでして、殿下にサポートレースの選手の名前や特徴を教わったり、案内役の僕が案内されているような状況でした」と語る。また近藤真彦会長も「想像を上回るモータースポーツファンだったので我々も驚いています」と話した。

 セレモニーでのご挨拶の際、瑶子女王は次のようにジョークも多数交えられ、名前を挙げられた選手、関係者はまさにタジタジといった様子だった。

「スーパーフォーミュラだけでなく、モータースポーツ全体を盛り上げていければと思っております。しかしながら、私のことはあまり知られていないと思います。JRPの近藤真彦さんに比べれば、知名度もなく、歌唱力もございませんので、劣るところもございます。豊田章男会長に比べても、知名度はだいぶ劣り、力もございません」

「ですが、このおふたりを筆頭に、スーパーフォーミュラを支えてくださっている、スポンサーの皆様の力をお借りして、この富士大会をきっかけに、日本が世界へと発信できるようになればと思っております」

「(金曜日の顔合わせの際)選手の皆様はだいぶ緊張されておりました。山本尚貴くんは手を震わせながら代表挨拶をしていました」

「また、自己アピールもたくさんしていただきました。『たぶん僕の名前が出るんだろうな』と思っている太田格之進くんは、今回の決勝レースで私をキュンキュンさせるようですので、期待をしております。また噂によりますと、小林可夢偉選手は瑶子女王杯を手にしたら引退すると言っていたようですが、もし渡すことになりましたら、女王杯を渡す時に『引退しないよね?』と言わせていただきます。選手人生はまだ長いですから、取り逃げはいけないのではと思います」

「みなさん、推しの選手がいらっしゃると思います。レースが始まったら、声が枯れるまで応援していただければと思います。近藤会長は(自身の還暦を祝う)武道館ライブで声が枯れているかもしれませんが、ファンの皆様が代わりに大声を出していただければなと思います」

 なお、太田から「殿下をキュンキュンさせたい」との言葉が飛び出したのは、金曜の顔合わせの時。上野社長はドライバーたちに対し、自己紹介時に単に名前とチーム名をお伝えするだけではなく、趣味や抱負など、ひとことコメントを入れるようにとアドバイスした。そこで、並々ならぬ緊張感が漂う場の雰囲気を変えようとした太田から、上記のコメントが飛び出したのだ。

 さらに瑶子女王への質問の時間では、「殿下をキュンキュンさせるにはどうすれば良いか」と質問した太田。皆が恐縮して手を挙げられないような雰囲気の中、その空気感に耐えられず反射的に挙手したという。

「手を挙げたものの、『あれ、これやばくないか? 何を質問したらいいんだろう』と(笑)。真面目なことを聞いてしまうと、逆に聞いてはダメなことを聞いてしまったり、失礼になるかもしれないと思ったので、フランクな感じで質問しました」と話す太田。殿下に対して“爪痕”を残せただけに、何としても勝っておきたいレースであったが、スタート直前に電気系トラブルに見舞われ、5番グリッドを得ながらスタートすらできなかった。

「正直、今日は僕が勝たないといけないレースだったと思います。でも(優勝した)坪井選手の奥様も(併催レースで)優勝していましたし、あの伏線の方が強かったのかな」と笑う太田だが、レースに向けた手応えがあっただけに、その悔しさもひとしお。次戦もてぎで印象的な走りを見せ、日頃からレースの情報をチェックされている瑶子女王を“キュンキュン”させたいところだ。

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出典: https://jp.motorsport.com/super-formula/news/2024-sf-r4-fuji-race-princess-yohko/10637503/
この記事を書いた人 戎井健一郎

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