
F1イギリスGPに、レッドブルはアップデート版のフロアを持ち込んだ。依然としてコンストラクターズランキングでリードしているレッドブルだが、ライバルの追い上げは急であり、逃げ切りを図るため、マシンのパフォーマンスをさらに引き出そうとしている。
ここまで355ポイントを獲得し、コンストラクターズランキング首位をひた走っているレッドブル。しかし昨年は僅か1敗のみでシーズンを終えたものの、今季はここまでで既に4敗。特にここ数戦ではマクラーレンやメルセデスが高い戦闘力を発揮している。
これらライバルチームの脅威に対抗すべく、レッドブルは新フロアをイギリスGPに持ち込んでいる。FIAへの通知によれば、レッドブルはパフォーマンス向上のため、ふたつの主な変更を加えたという。
チームによれば、コクピット横に存在する2本の側面衝撃吸収構造のうち下側を覆うフロアの形状を変更したという。変更箇所は、衝撃吸収構造の上と後ろに存在する。この変更により、「フロアエッジのウイングに、多くのエネルギーと圧力をかける」ことを目指しているという。
レッドブルはこのフロアの変更に伴い、エッジウイングの形状も変更。ディテールを追加している。
レッドブルはこの変更について、次のように説明している。
「上流部分の圧力が高まったことから、エッジウイングの詳細を微妙に変更し、キャンバーを増やすことで負荷を増やした。しかし、気流の安定性が必要であることは尊重した」
マクラーレンは改良リヤウイングを投入

しかし、ライバルチームも黙って見ているわけではない。メルセデスとマクラーレンは、イギリスGPに改良されたウイングを持ち込んだ。
メルセデスは、高速性能が重視されるシルバーストン・サーキットに向け、空力効率を向上させた中低ダウンフォース仕様のリヤウイングを持ち込んでいる。
これに合わせて、フロントウイングを小さくして、負荷を削減している。これによって、新しいリヤウイングとの空力的なバランスを保っているのだ。
またマクラーレンは、空気抵抗の削減に役立つ低ダウンフォース仕様のリヤウイングを持ち込んだ。また、空気抵抗が異なる3種類のビームウイングも準備しているため、車体後部のダウンフォースレベルを最適化し、適切なパフォーマンスを実現できるようになっている。
この他、エンジンカバーに追加の冷却用開口部が設けられたボディワークも投入。これにより、空気の流れを改善しようとしている。
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