
アルピーヌのリザーブドライバーであるジャック・ドゥーハンは、F1カナダGPのFP1に、エステバン・オコンのマシンで出走することが明らかとなった。
ドゥーハンは当初から2度のFP1だけでなく、旧車を使った10日間のプライベートテストでも走行する予定となっていたが、オコンが今季限りでアルピーヌを離れることが決まっていることから、モントリオールで彼を走らせるというチームの判断は興味深いモノだ。
オコンはモナコGPのオープニングラップでチームメイトのピエール・ガスリーと接触。チームからは前を走るガスリーのサポートをするよう命じられていたため、物議を醸す結果となった。
これが唯一の決定的要因というわけではなかったが、オコンとチームは今季限りで袂を分かつことを決めた。2025年に向けたオコンのプランはまだ決まっていないものの、ハースへの移籍が有力視されている。
一方、オコンの後任として当然候補に挙がるのが、リザーブドライバーのドゥーハンだ。彼はすでにアルピーヌで過去2シーズン、メキシコとアブダビのFP1を走行している。
今回のFP1走行に対し、チーム代表のブルーノ・ファミンは次のようにコメントしている。
「最近のレースでジャックはシミュレータで素晴らしい仕事をしてくれたので、モントリオールでも彼の貴重なフィードバックが期待できる」
2023年、FIA F2選手権をランキング3位で終えたドゥーハン。今年はF2に参戦するのではなく、アルピーヌのリザーブとシミュレータドライバーの仕事に専念している。
彼はチームで仕事をこなしてアピールすることで、2025年のドライバーに指名される可能性が高まることを期待している。
「サーキットでの走行時間を増やし、シーズン序盤に2024年のマシンに慣れる機会を与えてくれたチームに感謝している」とドゥーハンは語った。
一方、モナコGPでの接触でSNS上での誹謗中傷に晒されたオコンは、カナダでようやくステアリングを握り、走行できることを楽しみにしていると話した。
「ここ数日、いろいろなことが言われてきたので、またドライブしてコースに戻ることをとても楽しみにしている」
「僕の集中力とエネルギーは、今週末のカナダを皮切りに、チームとサーキットでの結果を最大化することに捧げられる」