
RBのダニエル・リカルドは、来季以降に向けた契約延長よりも、コース上でのパフォーマンスをレース毎に改善することに集中していると語った。
リカルドは2022年限りでマクラーレンのシートを失ったものの、2023年はサードドライバーとしてレッドブルに帯同。成績不振のニック・デ・フリーズに代わって、シーズン中盤からアルファタウリでF1復帰を果たした。
ただ、リカルドはオランダGPのフリー走行で手を骨折。5戦を欠場しており、チームがRBと装いを改めた2024年シーズンからフル参戦となった。
開幕前にリカルドへ向けられる期待値は大きかったものの、序盤3戦で大きな苦戦を強いられた。第8戦モナコGPを終えた時点での合計獲得ポイントは、マイアミGPスプリントでの4位で稼いだ5点でドライバーズランキング14番手。対するチームメイトの角田裕毅は5戦で入賞して19点を手にし、ランキング10番手とリカルドは大きな差をつけられている。
そのためリカルドは、骨折の際に代役を務めたリザーブドライバーのリアム・ローソンにシートを奪われる可能性があるという見方もある。
ただ、RBのピーター・バイエルCEOはモナコGPの前に角田とリカルドのラインアップで満足していると語っており、リカルドも自身の将来について確約を求めているとの指摘に反論した。
「(契約交渉について)正直に言うと、あまり深く考えていないんだ」とリカルドは言う。
「(バイエルCEOから)そう言ってもらえるのは嬉しいし、そうなれば最高だけど、僕はもっとコンスタントに結果を出したいんだ」
「(角田との)差は、もしかしたら、あちこちで僕が少し負けている理由を説明する手がかりになるかもしれない。おそらく、常に何かがあるはずだ。それがF1であり、完璧などない」
「この差があることに僕は満足していない。それが少し不満なんだ。もちろん、チームは素晴らしいし、僕をサポートしてくれる。そして彼らも僕がやれるということをしっている」
「でも今年は、レース毎に少し苦戦している。将来がどうなるのかについて安心してしまったり、前のめりになったりせず、今はそこに全集中している。マシンであれ、僕自身であれ、もっと良い走りをしたいんだ」
リカルドはモナコGPで12位フィニッシュ。2度のスタンディングスタートでアストンマーティンの2台にポジションを奪われたものの、予選順位から順位を落とすことはなかった。
しかし、角田と共に予選Q3進出を果たせなかったことがフラストレーションに繋がっているとリカルドは認め、予選パフォーマンスを改善したいと語った。
「(モナコの予選は)良い感じで臨めた。2年前はマクラーレンで苦労したんだ。今回はかなり良くなっていると感じたけど、現実はそれほど良くなっていない」
「自分自身をよく観察して、何が足らないのか、マシンが何を与えてくれるのかを見極めたい」
「もどかしいのは、僕はやれるのに、それを十分な頻度でこなせていないことだ。どうして毎レース、一貫してQ3争いに加わることができないのかを理解しようとしている自分にフラストレーションが溜まるんだ」