
テンペルホーフ空港跡地を舞台に開催されたフォーミュラEベルリンE-Prixレース1では激しい接近戦が繰り広げられた。しかし2位に入ったDSペンスキーのジャン-エリック・ベルニュは“ひどい”レーススタイルだったと振り返り、「ドライバー全員が嫌いだ」と批判した。
事前の予想通り、15のコーナーを持つベルリンのコースでは典型的なフォーミュラEの熱戦が繰り広げられた。ドライバーたちは様々なポイントで3ワイドとなり、コーナーごとにポジションが入れ替わっていった。
こうした激しいバトルによって、ベルリンだけでなく他のE-Prixでもレース中に多くのアクシデントが発生しており、ベルニュは現在のレーススタイルに不満を示した。
「ひどいよ。正直なところ、こういうレーススタイルが本当に好きじゃない。嫌いだね」とベルニュは語った。
「どのドライバーも嫌だと思うけど、これが僕らのレーススタイルなんだ」
「僕らはここに戦いに来ている。勝ちに来ている。もし逆走しなきゃいけないなら、逆走で戦う方法を学ぶことになる。僕がどんなレースが好きかどうかは関係ないんだ」
「ドライバー視点からは本当にひどかった。どんな角度から見ても、めちゃくちゃだよ」
序盤から上位につけていたベルニュを破ったのは9番手スタートのジャガーのニック・キャシディ。序盤はエネルギーを温存するために最後尾までポジションを落としていたが、その後ライバルよりもエネルギーを残した状態で徐々にポジションを上げ、残り4周でトップに浮上した。
そしてキャシディは、アドバンテージを活用してラストスパートをかけ、今季2度目のトップチェッカーを受けた。これでキャシディはドライバーズランキングで首位に立った。
レース後、キャシディは「今回のようなレースをフォーミュラEでは経験したことがなかった」と振り返り、「混乱に巻き込まれないようにした」と明かした。
「(順位を下げたのは)事前に計画していたわけではないく、ある時点であのようなスタイルのレースをしようと思ったんだ」とキャシディは語った。
「まるで(NASCARの)デイトナ500みたいだった。正直なところ、今回優勝できたのは本当に不思議な気分だ。素晴らしいことだし、チームも良い仕事をしてくれた。でもほとんど楽しめなかった」
「クレイジーだったし、大混乱だった。大喜びできるかと言われたらそうじゃないし、僕もジャン-エリックと同じ気持ちだ。もう少しペースが良かったらと思うし、(レースの)バランスがもう少しよかったらと思うよ」
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