
RBのダニエル・リカルドは、シーズン開幕からの3戦でチームメイトの角田裕毅に予選で敗れるなど苦しんでいるように見えるが、マクラーレン時代よりも遥かに良いポジションにいると感じているようだ。
リカルドはマクラーレン時代、ランド・ノリスに対抗できず苦しい2シーズンを過ごした。そして2022年限りでシートを失い、F1“浪人”生活に突入した。
2023年はシーズン途中からニック・デ・フリーズの後任としてアルファタウリのシートを掴んだが負傷の影響もあり消化不良気味のシーズンに。2024年に改めてレッドブル昇格に足り得るか評価されることになった。
しかし彼にとって勝負の年となる2024年シーズンは、開幕3戦で2度予選Q3に進出し、オーストラリアGPで7位入賞を果たした角田の影に隠れてしまっている。
だがリカルドは、マクラーレンにいたときよりもRBにいる今の方がずっといいポジションにいると主張し、すべてのピースが収まるところまで来ていると語った。
「いつものようにダウンフォースとリヤのグリップを追いかけているところだ」
日本で自身の現状について聞くと、彼はmotorsport.comにそう答えた。
「正直なところ、メルボルンとサウジアラビアの高速域では少し苦戦した」
「サウジアラビアでは、自分たちが少し順位を落としていることがわかった。でもメルボルンでもターン9と10で、ユウキに比べると少し遅れてしまった」
「おそらく、僕が自信を持って走れるようにするために、セットアップをそのあたりに少し集中させたんだ。低中速域ではほぼ問題ないと思う」
「だから、マクラーレンにいたときのような状況ではないんだ。だから、今はエンジニアと一緒に仕事を続けることが重要だと思う。外部からの提案や助言をあまり受け入れないようにしたい」
「もちろん、最初の数レースでもっと結果を出したかった。その点については満足はしていない。でも、最終的にはコースにとどまり、脇道にそれないことが重要なんだ」
プレッシャーを感じているかという質問に対し、彼は肯定した。
「それはイエスだ。でもそれは自分自身からくるものなんだ」
「今季はプレシーズンも充実していたし、冬も良い感じで過ごせた。だから僕の長年の経験と、頭の中からシーズンを全開でスタートするべきだったと思う」
「『よし、まだ本調子じゃないな 』って感じなんだ。まだ4レース目だしね。でも、何も変える必要はない」
「今はまだ何か足りないものがあるのかもしれない。それを週末ごとにひとつずつ無くしていくんだ」
「メルボルンでももちろん、ポイントを獲れなかったことや予選やその他もろもろで、見た目上の結果にはがっかりしていた。でもレースを分析すると、見た目ほど悲しくはなかったんだ」
「レースペースは良かったし、いいところもあった。あとはそれをまとめるだけだ」
「メルボルンではそうしたいと言っていたけど、できなかった。でも今週末はできるよ」
リカルドは以前、マシンに何か問題があるのではないかとほのめかしていたが、その問題を追跡するためにチームがいくつかのパーツを交換したことを認めた。
「サウジ以降、いくつか変更した。そして、おそらく中国に向けても、もう少し変更することになるだろう。それは明らかに僕たちの安心のためでもある」
「昨年はブダペスト(リカルドにとって昨年の初戦となったハンガリーGP)でマシンに飛び込んですぐにペースが上がったけど、今年はそれが少し遅れているように感じる」
「だから、今のところは自分たちではどうしようもない何かを見逃していないか確認しているところさ」