
ピレリは今季のF1オーストラリアGPに、C3からC5という最も柔らかい組み合わせのタイヤを持ち込んだ。これは昨年と比べて1段階柔らかい設定だが、この持ち込みタイヤが変わったことにより、各車とも2ストップ戦略で決勝レースを走ることになるだろうと、メルセデスのジョージ・ラッセルは考えている。
オーストラリアGPは例年、1ストップで走り切るのが通例のグランプリである。しかしピレリは今年の同グランプリに、昨年よりも1段階柔らかい組み合わせのタイヤを持ち込んだ。これは、モナコなど低速の市街地コースに持ち込まれる組み合わせだ。
金曜日の走行を終えたドライバーたちは、口々にソフトタイヤ(C5タイヤ)にグレイニング(ささくれ摩耗)が起きていると報告。ハースのニコ・ヒュルケンベルグは「これはレースで履けるコンパウンドじゃないね」と語っていた。
またメルセデスのラッセルも、1ストップで走り切るのが当然の選択肢とはならないだろうと考えている。
「今年は柔らかいタイヤを使うから、レースは難しくなると思う」
そうラッセルは語った。
「これまでは、簡単にワンストップで走り切れた。でも、これまでのところはそうもいかないようだ。間違いなく難しいと思うよ。ほとんど全てのマシンに、グレイニングが起きている」
「通常ならここメルボルンでは、予選が重要なグランプリとなる。でも今年のピレリの選択はパンチが効いているので、状況は少し違うと思う」
「前回(サウジアラビアGP)はおそらく保守的すぎたから、一段階柔らかくする必要があった。それが、今週行なわれていることだ」
アルピーヌのエステバン・オコンは、今回のタイヤの組み合わせにより、多様な戦略が導き出されることになるだろうと語った。
「昨年よりも柔らかい、新しい組み合わせのタイヤを試すのは、興味深いモノだった」
そうオコンは語った。
「それは、正しい方向に進んでいると思う」
「デグラデーションが非常に小さいサーキットなので、その側面を考慮すれば、より興味深いレースになるはずだ。だから一般的には、より興味深い戦略が立てられる。去年はレース全体を1セットのタイヤで走り切ることができたから、今年は状況が少し違うはずだ」
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