
F1オーストラリアGPの初日フリー走行1回目で、ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンが、ウォールにクラッシュし、右フロントを中心にマシンを壊した。この事故は見た目以上に衝撃が大きかったようで、シャシーにもダメージが及んでいた模様。修復不可と判断された場合には、残りの週末を1台のみで戦うことを強いられる可能性もあるようだ。
オーストラリアGPのFP1が開始から40分を経過した頃、アルボンはターン6の縁石に乗り過ぎてしまったことでコントロールを乱し、コース右側のコンクリートウォールにマシンを激突させてしまった。跳ね返されたマシンはコース上を滑り、ターン8でストップした。この事故により、セッションは赤旗中断となった。
チームが回収されたマシンを調査した結果、マシンには大きなダメージが及んでいることが明らかになった。シャシーにもダメージが及んでいるようで、修復可能かどうか、非破壊検査を使って徹底的に検査している。
「かなり大きな事故だった」
チーム代表のジェームス・ボウルズはmotorsport.comにそう語った。
「エンジン(パワーユニット)は損傷し、ギヤボックスはふたつに割れた。シャシーも損傷していた」
「これまでに経験したことのない、最悪の事態だ。今回は3つ目のシャシーを持ってきていない。それは確かだ。これが修理できるかどうかというだけだ」
「修理キットはあるが、基本的にはどんな状況なのかまだよく分かっていない。とても大きな衝撃だったし、それは右フロントに起きているんだ」
ボウルズ代表は、アルボンのシャシーが修理できない場合には、サージェントにマシンを明け渡すように依頼し、ポイント獲得の可能性が高いアルボンに全てを託す可能性があると語った。
「ここでの1ポイントが、チャンピオンシップでの6位と10位を分ける可能性だってる。だから、シンプルなことだ」
そうボウルズ代表は言う。
「それは状況次第だ。FP2で、我々のマシンのパフォーマンスを確認したい。そしてどんな選択肢があるのかを確認したいと思う」
なおサージェントのシャシーにアルボンが乗ることになった場合、その場合にはアルボン用として割り当てられているパワーユニットとギヤボックスに取り替えなければならない。
ボウルズ代表は、リスク覚悟でスペア用モノコックを持ってこなかったことを認めた。
「我々は冬の間、今の立ち位置にたどり着くために、あらゆることを限界まで追い込んだ。犠牲も払わなければならなかった。そのことは、これまでにもオープンにしてきた」
「そしてその犠牲のひとつが、第3ラウンドまでにできればスペアシャシーを用意したいということだった。それが負っていたリスクだ。しかしそこから僅かに遅れてしまった」
「シーズン序盤には、大きな事故が起きることはないということを想定していた。しかし今回のことで、それは報われなかったんだ」
ADVERTISEMENT
ADVERTISEMENT