
アウディは、ザウバーを買収して2026年からワークスチームとしてF1に参戦する予定だ。この計画は一時頓挫したのではないかという噂も流れたが、3月になってアウディはザウバーの株式100%を買収することを最終決定したと報じられることとなった。このことは、チームの長期的な安定だけではなく、短期的に見ても大きな後押しになるという。
アウディは昨年始め、ザウバー・モータースポーツの株式25%を買収。2026年からアウディのワークスチームとしてF1に参戦することを計画している。
しかし昨年をもってF1参戦を推進してきたマルクス・ドゥスマンCEOが退社すると、同社のF1計画は見直されるのではないかという憶測も流れた。
だが3月になって、アウディはザウバーの株式を完全買収する決断を下したことが明らかになり、当初の計画通りアウディは2026年からのF1参戦を目指すことが確認された。
ザウバーのトラックサイド・エンジニアリング責任者であるセビ・プホラールは、この決定はザウバーの長期的な将来を保証するものであると同時に、短期的な後押しにもつながるという。
「確かに、これは将来に向けても心強いことだ」
そうプホラールは語る。
「でも、今のことも考えなければいけない」
アウディの資金が注入されることで、2026年以前のチームにも役立つようだ。
「予算の可能性という観点から、そしてアウディが参戦をスタートさせて我々が”アウディ”となるまで、今後1年半とか2年で何を構築することができるかが重要と言えるだろう」
「だから準備を整えておくこと、そして大事な時に備えられるチームを構築するために、今できる限りのことをする必要があるのだ」
「しかしそれまでの間も、我々は競争力を維持したいし、毎戦ポイントを目指して戦いたいと思っている」
「我々は多くの問題を抱えているが、そのことは我々にエネルギーを与え、そしてこれから起こることは良いことであり、トンネルの先には必ず成功の光があるというポジティブな考えをもたらしてくれる」
「それが、我々がやりたいことだ。成功するためにね」