
F1開幕戦バーレーンGPの初日に速さを見せたメルセデス。しかしドライバーのジョージ・ラッセルはこの結果に「調子に乗ってはいけない」と自らを戒めている。
バーレーンGPの初日、予選や決勝と同時間帯に行なわれたFP2ではメルセデスが速さを見せた。ルイス・ハミルトンがトップタイムを記録し、ラッセルも2番手とライバルをリードしている状況だ。
なお現在3連覇中でテスト中から今シーズンも圧倒的な強さを見せると予想されてきたレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、ロングランを重点的に行なっていたこともあり、ハミルトンから0.477秒差の6番手タイムだった。
ラッセルは初日の走行を終えて、メルセデスがテストと比較して「予想を上回った」ことを認めた。ただ、レッドブルが今も一歩先を進んでいることに変わりはないと調子に乗ることはなかった。
「僕らは夢中になっちゃいけない。予選ペースはかなり強力に見えるけど、なぜそんなに良かったのかをまだ理解する必要があるんだ」
ラッセルはそう語る。
「テストからはいくつか変更を加えたけど、予想を上回って来た。でも結局はロングランのペースが全てを決めるし、マックスはまだ僕らの前にいる」
「レースペースはフェルナンド(アロンソ/アストンマーティン)やランド(ノリス/マクラーレン)、フェラーリ勢とかなり接近しているし、ルイスも僕と似たようなモノだ。だから僕らは一戦交えることになるだろう」
「今日のレースペースにはかなり満足しているよ。クルマはしっかり力を発揮してくれている。でもまだこのタイムシートに夢中になっちゃいけない」
初日に見せたメルセデスのパフォーマンスは、テスト後にハミルトンが語っていたようにレッドブルが遠くにいるわけではないという希望を抱かせるものだった。
メルセデスが予選でテストよりもかなり強そうに見えるかと訊かれたラッセルは「そうだといいね」と答え、さらに次のように続けた。
「このパフォーマンスがどこからきたのか、そしてこれが一時的なモノなのか、維持できるのかどうか、そして決勝で重要なポジションを争うために、何をする必要があるのかを、落ち着いてよく理解する必要があるんだ」
「テストの後、マックスはかなり先を進んでいるように見えたけど、今はギャップが縮まっている。ただ、それでも彼はまだ前にいるんだ。彼は他のライバルに対して”とんでもない”マージンを持っているというよりは、堅実なマージンがあるという風に思えるね」
「だから僕らが帰ってきただとか、戦えるだとかいう意味じゃないんだ」
FP2でトップタイムだったハミルトンは、メルセデスの予選ペースとテストからの進歩に「衝撃を受けた」と語る。ただハミルトンも、レッドブルと戦える状態にあるわけではないという認識を示した。
「僕のポジションは衝撃だったね。でも、早とちりはできない。落ち着いてセットアップに取り組み続けて、さらに力を引き出そうとしていくことが必要だ」
「たとえば、レッドブルに対して、ロングランのペースでは足元にも及ばないと思う。だから僕らはもっと作業に取り組まないとなんだ」
そして表彰台獲得の可能性について問われると、ハミルトンは「僕らはその争いの中に加わっていくと思う」と答えた。
「まだ話すにはちょっと早いかもだけど、僕たちはフェラーリ勢やアストンマーティン、マクラーレンとだいたい同じ位置につけていると思う」
「接戦になり、素晴らしいバトルになってくるだろう。でもマックスが前に出れば、ここ数年と同じように彼は逃げるだろうね」
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