
昨年は開幕直後こそ、表彰台の常連だったアストンマーティンだが、シーズン途中で失速し、コンストラクターズランキング5位でシーズンを終えた。これについて同チームのドライバーであるフェルナンド・アロンソは、今季は昨年のように失速することはなく、AMR24に正しいアップデートを続けていくことができると確信していると語る。
アロンソは昨年開幕戦バーレーンGPを3位で終えると、その後も連続で表彰台を獲得。アストンマーティンは間違いなく、レッドブルに次ぐ2番目のパフォーマンスを持つチームだった。
しかしシーズン中盤以降は開発の方向性が定まらず、シーズン終盤には復活の兆しを見せたもののマクラーレンやメルセデス、フェラーリに先行を許し、結局ランキング5位でシーズンを終えることになった。アロンソはドライバーズランキング4位だった。
アロンソは、チームが昨年のようなミスを繰り返すことはないと考えており、2024年のAMR24では、昨年の問題に対処できているはずだと確信している。
「それについては自信を持っているよ」
アロンソはそう語った。
「そうじゃなかったら、この2ヵ月は眠れなかったかもしれないからね! しかし僕らはマシンの問題点や今年進むべき方向性や道筋を理解するという点で、多くの実験や多くの変更の間を行ったり来たりしたと思う」
「僕らは多くのことを理解できたと思う。そして今年のマシンでは、昨年のマシン開発で躓いたり、何度か間違った方法に進んでしまったり、あるいは理解するのが遅すぎたりという弱点のいくつかを改善するつもりだ」
「そのための知見を手にしていることを願っている。昨年の困難は、僕らが今年のマシンに取り入れた教訓になっている。その結果は、いずれ目にすることになるだろう」
「この冬には、良い一歩を踏み出すことができたと思う。昨年ほどではないかもしれない。昨年は、基準が低かったからね。今年の基準は高いけど、まあそれは当然だよ」
アロンソはAMR24で期待される改善点について、次のように語った。
「基本的にはもう少しダウンフォースが欲しいと思っている」
そうアロンソは語った。
「特に高速コーナーは昨年の弱点だった。だから今年のマシンでは改善しようと努力したと思う」
「最高速も、昨年はベストではなかった。ストレートでは、僕らは常に苦しまなければいけなかった。最高速という面では、僕らはいつも最下位に近かったからね。だから今年はより効率的に、ストレートでもう少し速いマシンにしようとした」
「テストに臨むにあたって、ぜひ見てみたいポイントがいくつかある。それは、おそらくレースの週末の日曜日に役立つモノだろう」
アロンソは、ほんの僅かな違いが順位の上では大きな差を生むことになるだろうと語った。
「非常に厳しい状況になることは分かっている」
そうアロンソは言う。
「たとえ僕らが合理的で非常に良い進歩を果たすことができたとしても、冬の間に他のチームもまた良い前進をしただろうということは理解している」
「(昨年の最終戦)アブダビでは、予選Q1で1番手から18番手までの差がコンマ6秒しかなかったと思う。だから、コンマ数秒でも改善できれば、人生が変わる可能性がある。表彰台争いをするか、それともQ2に進出できないかというところが、そのほんの僅かの差で変わってくるかもしれない」
「ほんの小さなアップデートを投入すると、それまではQ2までしかいけなかったのに、いきなり表彰台争いに加わる……そういう飛躍になることもあるかもしれない。今シーズンは非常に興味深いシーズンになるだろうし、変化をもたらすために、そしてアップグレードを用意するために、コースの外でも非常に要求の厳しいシーズンになると思う」