2024.1.19

ダカールラリー2024、カルロス・サインツSr.が総合優勝。アウディに歴史的な初勝利をもたらす

Audi Communications Motorsport

 サウジアラビアで行なわれた第46回ダカールラリーは、アウディのカルロス・サインツSr.が大半をリードし、最終的にオーバードライブ・トヨタのギヨーム・ド・メビウスに1時間20分25秒の差をつけて総合優勝を飾った。

 サインツSr.はステージ優勝こそなかったものの、ライバルたちを苦しめたトラブルを避け、安定した走りでライバルを圧倒した。

 プロローグを48位で終えるなど順調なスタートではなかったものの、61歳のサインツSr.はすぐに立ち直り、ステージ2で総合首位に。翌日にはヤジード・アル-ラジ(オーバードライブ)が並外れたパフォーマンスを見せて逆転したものの、48時間クロノステージとして行なわれたステージ6でハイラックスを横転させ、サインツSr.が首位に返り咲いた。

 ラリー後半はWRC時代の元チームメイトでもあるセバスチャン・ローブ(プロドライブ)との激しい競争に晒されながらもリードを保ったサインツSr.は、ステージ11でローブが大きくタイムロスしたことでセーフティマージンを持って最終ステージを走ることができた。

 ステージ12をトップ10圏外で走り終えてビバークに到着したサインツSr.は、ダカールで自身4度目(テロ攻撃により中止となり、セントラル・ヨーロッパ・ラリーとして代替開催された2008年を除く)の総合優勝を達成した。

 この4度の勝利はいずれも異なるブランド(フォルクスワーゲン、プジョー、ミニ、アウディ)での勝利であり、アウディにとってはダカールラリーでの初優勝となる記念すべきものとなった。

 アウディは2026年にザウバーとのF1プロジェクトに全力を注ぐため、残された最後のファクトリープログラムであるダカールラリー参戦を終了すると見られている。

 今年のダカールラリーでアウディは、優勝戦線から脱落したマティアス・エクストロームとステファン・ペテランセルの2台がサインツSr.を徹底サポート。対して、ローブと同じプロドライブ勢のナッサー・アル-アティヤは途中リタイアを決め、ローブはひとりでアウディ勢に立ち向かうこととなった。

 ローブはラリー序盤にパンクなどで大幅にタイムロスしたものの、ステージ6で勝利すると猛烈な追い上げを開始。一時はサインツSr.に5分差まで迫りながらも、ナビゲーションミスで再びギャップが広がってしまった。

 それでもローブは諦めず、ステージ11までに13分差という位置につけたが、サスペンションを破損するトラブルに見舞われ万事休す。12ステージ中5ステージを最速で駆け抜けながら、総合3位でラリーを終えた。

 オーバードライブのド・メビウスは総合2位。トヨタのファクトリーチームを上回る結果を残した。

 5台で臨んだTOYOTA GAZOO Racingは、ルーカス・モラエスが総合3番手につけていたものの、ステージ11の残り60kmのところでストップ。マシン修理に2時間を費やした。

 その結果、ステージ10と11を連勝したゲラン・シシェリ(オーバードライブ)が総合4位に。総合5位にはMPスポーツ・フォードのマルティン・プロコップがつけた。

 最終的にTOYOTA GAZOO Racingはガイ・ボッテリルが6位。ジニエル・ド・ヴィリエールが7位、モラエスが9位となった。

 なお、バイククラスではモンスターエナジー・ホンダのリッキー・ブラベックが総合優勝。HEROモータースポーツのロス・ブランチを10分53秒差で退けた。

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出典: https://jp.motorsport.com/dakar/news/dakar-2024-sainz-clinches-historic-win-for-audi-loeb-third/10567364/
この記事を書いた人 Rachit Thukral

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