
年末恒例となっている、motorsport.comの『年間ベスト〇〇』投票企画。今回は『ベストルーキー部門』から、特に得票の多かったドライバーをランキング形式で紹介していく。
■ベストルーキー5位:ダビド・アロンソ(Moto3)

2輪レース界でも、若手のカテゴリーで華々しいキャリアを積み、将来を期待されているライダーがいる。それがコロンビア人のダビド・アロンソだ。アロンソは2020年にヨーロピアン・タレントカップ、2021年にレッドブル・ルーキーズカップでチャンピオンになり、2023年から世界選手権のMoto3クラスに参戦開始。中盤戦のシルバーストンで初優勝を挙げてからはトップライダーのひとりとなり、最終的に優勝4回、2位4回を記録してランキング3位に入った。2024年もMoto3に継続参戦の予定だが、王者の最有力候補と言えるだろう。
■ベストルーキー4位:アンドレア・キミ・アントネッリ(フォーミュラ・リージョナル)

現在ミドルフォーミュラの階段を駆け上がっている途中ながら、既に高い注目を集めているのが弱冠17歳のアントネッリだ。アントネッリはカートで多数のタイトルを獲得して2021年に4輪レースにステップアップ。2022年にはイタリアF4とドイツのADAC F4でチャンピオン獲得。2023年もフォーミュラ・リージョナルの欧州選手権と中東選手権でタイトルを勝ち取った。そして2024年からはFIA F3をすっ飛ばしてFIA F2に飛び級参戦の予定。メルセデスの育成ドライバーで、「ルイス・ハミルトンの後継者」との呼び声も高い。
■ベストルーキー3位:太田格之進(スーパーフォーミュラ/スーパーGT)

2023年に国内トップカテゴリーにステップアップした太田は、メキメキと頭角をあらわした。春先のGTテストで負傷したことにより開幕前テストを走れなかったスーパーフォーミュラでは、前半戦こそ大苦戦したが、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGの復調と共に後半戦に大躍進。毎戦のように予選トップ3に入り、最終戦鈴鹿では初優勝も記録した。またスーパーGTでも随所で速さを見せ、第4戦富士では繰り上がりという形ながら2位となり、NAKAJIMA RACINGに約3年ぶりの表彰台をもたらした。2024年はSFは体制を継続、GTではタイトル争いの常連であるAstemo REAL RACINGに移籍する。
■ベストルーキー次点:リアム・ローソン(スーパーフォーミュラ/F1)

ルーキーとしてスーパーフォーミュラとF1の両方でインパクトを残したのが、レッドブル育成ドライバーのローソンだ。ローソンはチャンピオンチームのTEAM MUGENから2023年のスーパーフォーミュラに参戦すると、開幕戦でデビューウインを記録して衝撃を与えた。その後も3勝を記録して最終戦までタイトル争いに残り、宮田莉朋に敗れはしたもののランキング2位でシーズンを終えた。また、アルファタウリのダニエル・リカルドが負傷したことにより代役としてF1デビューを果たし、出場した5戦で安定したパフォーマンスを披露。シンガポールGPでは9位入賞も記録した。2024年のF1レギュラーシート獲得はならなかったが、引き続きレッドブル育成に所属する。
■読者が選ぶ2023ベストルーキー:オスカー・ピアストリ(F1)

後半戦に大きくパフォーマンスを上げたマクラーレンに乗り、F1ファンに強烈な印象を与えたピアストリが最も多くの得票を集めた。FIA F3、FIA F2では共に1年目でチャンピオンとなり、鳴物入りでF1デビューを果たしたピアストリは、前半戦こそマクラーレンのパフォーマンス不足もあってさほど目立っていなかったが、中盤戦から後半戦にかけてのアップデートにより上位の常連に。日本GPでは3位、カタールGPではF1スプリントを制して決勝レースでも2位に入るなど、チームメイトのランド・ノリスにも引けを取らない走りを随所で見せた。また、新人らしからぬクールで落ち着いた言動も注目を集めている。
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