
マクラーレンは2023年、シーズン半ばのアップデートで戦闘力を増し、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリが表彰台の常連となった。しかしアンドレア・ステラ代表は、2024年に向けて過大な期待を持たないようにしたいと語った。
マクラーレンは8月頃から自社製の新風洞を使用しており、2024年のマシンもこの風洞を活用して開発される。その他の設備もアップデートされる予定であり、2023年の勢いのまま、2024年もマクラーレンが競争力を発揮する可能性もある。しかしステラ代表は、慎重な姿勢を崩していない。
「F1では最終的に、定量的だというのは贅沢なんだ」
そうステラ代表は語った。
「風洞やコンピュータ・シミュレーションでどんな進歩を遂げているかを見て、開発速度がある程度一定なら、シーズン開幕時にどれだけ向上しているかがなんとなく分かる」
「現実的には、来シーズンに向けて競争力を維持したいのであれば、コンマ5秒を手にする必要がある。そうでなければ、シーズン終盤もそうだったように、後退しているように見えてしまう」
「だから、まずはデータを見る。すでにこのデータはかなり分かってきている。それについてコメントはしないがね。それに基づいて、チーム全体の位置を見るんだ」
「誤った期待を抱かせるようなことはしたくない。そうなると、現実が暴力的に迫ってくるからだ」
「だが同時に、自分たちのことを軽く見すぎて前線で戦う準備ができていなかったり、そのせいで良い決断ができなかったりすることも避けたい。だからデータに忠実に、現実的に、正直に。それが我々の哲学だ」
ステラ代表は、シンガポールGPでシーズン最後のメジャーアップデートをして以降、今季の終盤戦でレースペースが少し後退したことに言及した。
「我々のシーズン構成は競争力のない状態でスタートし、オーストリアで一歩を踏み出し、シンガポールでまた一歩を踏み出した。しかしシーズン終盤、開発の観点で我々は安定していた」
「(他チームの)多くのマシンがアップデートを行ない、なかにはかなり成功したものもある。だから、あの段階で我々がパフォーマンスを落としたわけではなく、他のマシンが我々とのギャップを縮めたり、追い抜いたりしただけなんだ」
「間違いなく、シンガポール以降の第3フェーズのような結果を享受したいのであれば、来シーズンに向けてさらなる前進が必要だ」
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