
来シーズンに向け、そのドライバーラインアップが大きく変わることが予想されているスーパーフォーミュラ。トヨタ陣営においては、2023年のシリーズチャンピオンである宮田莉朋、そしてランキング5位の平川亮が参戦しないことが確定的であり、その後任にも注目が集まっている。
宮田は来季からFIA F2とELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)参戦、さらにはWEC(世界耐久選手権)でトヨタのリザーブドライバー業務という3つのプログラムに取り組むことが発表されており、国内のカテゴリーにはフル参戦しないこととなった。これにより、TOM'Sのシートが1席空くことになる。
また平川もWECへの継続参戦に加えマクラーレンF1のリザーブドライバーに決定したため、スーパーフォーミュラに参戦しないことを明言している。つまり、TEAM IMPULのシートにも空きが出ることになる。
motorsport.comの調べによると、宮田の後任としての最有力候補だと言われているのが坪井翔。彼は今季CERUMO/INGINGでランキング4位に入り、トヨタ陣営でも宮田に次ぐ成績を残している。また36号車には、今季途中からジュリアーノ・アレジの後任として参戦した笹原右京が引き続き乗るものと思われる。
TEAM IMPULに関しては、F2ドライバーのテオ・プルシェールが加入する可能性が高まっている。F2で岩佐歩夢らとチャンピオン争いを繰り広げるプルシェールは、かねてよりIMPULやKCMGと交渉したと噂されていた。またIMPULのもう1台に関しては、今季無得点と苦戦した関口雄飛に代わって、KCMGから国本雄資が加入するのではないか……そんな噂も囁かれている。
仮に上記の噂通りの動きとなった場合、坪井の移籍によりCERUMO/INGINGのシートが1席、国本の移籍によりKCMGのシートが1席空くことになる。そして既報の通りトヨタ陣営に移籍することが噂される福住仁嶺が、どのどちらかのシートに収まるのではないかという見方がある。そして以前から動向が注目されている大湯都史樹のメーカー移籍はあるのか……そこにも引き続き注目が集まっている。
一方、KONDO RACING(山下健太、小高一斗)やROOKIE Racing(大嶋和也)のラインアップには変更がないと予想されている。またCERUMO/INGINGの阪口晴南、そしてシーズン中にはスーパーフォーミュラ引退もほのめかしていたKCMGの小林可夢偉も、チームに残留する方向だと思われる。
情報を総合すると、トヨタ陣営の外国人ドライバーはプルシェールのみとなりそう。その他にも、スーパーフォーミュラ・ライツに参戦するイゴール・オオムラ・フラガやデビッド・ビダーレスもスーパーフォーミュラのシート獲得を目指していると明かしているが、彼らはホンダ/M-TECエンジンを搭載するチームに活路を見出すしかない状況のようだ。
同じくこれらの情報を総合すると、トヨタ陣営では若手ドライバーのステップアップは見られないかもしれない。スーパーフォーミュラ・ライツにTOM'Sから参戦した平良響はランキング2位でシーズンを終えたが、彼が来季もSFライツに継続参戦するかどうかも注目点だと言える。
なおトヨタの体制発表の時期については、12月上旬に鈴鹿サーキットで開催される合同テスト兼ルーキーテストの後に行なわれるのではないかと見られる。
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