
アルファタウリはF1最終戦アブダビGPでフロアをまさかのアップデート。彼らはこれが主に2024年に向けた開発の一環ではあるとしながらも、コンストラクターズランキング7位を争うウイリアムズを倒す上で役に立つことを期待している。
シーズン終盤に大きな前進を果たしたアルファタウリは、段階的にフロアをアップデートしたことに加え、シンガポールGP以降は自社設計ではなく、レッドブルRB19のリヤサスペンションを採用し、安定性を向上させた。
角田裕毅とダニエル・リカルドは、アメリカGPとメキシコシティGP、サンパウロGPの3戦で合計16ポイントを獲得。コンストラクターズランキング最下位から、8番手までポジションアップした。
今週末のアブダビGPでは、ウイリアムズとの7ポイント差を逆転し、ランキング7位に浮上する可能性を残している。
そんなアルファタウリは、最終戦にもかかわらずアブダビに新しいフロアを持ち込んでいるが、『motorsport.com/Autosport』の独占インタビューに応じたピーター・バイエルCEOは、アブダビでのアップデートの本来の目的は、2024年のマシンのためのトライアルだと語った。
しかし、このアップデートが少しでも速さを引き上げる”ジョーカー”になり、ウイリアムズを追い詰めることを彼は期待している。
「みんな、ウイリアムズをラインまで追い詰めることに意欲を燃やしている。そしてアブダビに向けて大きなアップデートが予定されており、上位争いに必要なコンマ数秒が得られることを期待している」
「当初、(アップデートの)戦略目標は2024年だった。だがこのような状況になったことで、後ろのポケットに隠した小さなジョーカーを手に入れたようなものだ」
「まず作業をする必要があるが、CFDと風洞から得られたデータは非常に有望であり、役に立つはずだ」
「バランスや空力効率、リヤのダウンフォースが重要なんだ」
チームのテクニカルディレクターであるジョディ・エギントンは、このアップグレードは”研究開発”であり、レギュレーションが安定していることから実行可能なものだと付け加えた。
「フロアのアップデートは、来年に向けて学ぶためのものであり、何よりも研究開発のためのものなんだ」
そうエギントンはmotorsport.com/Autosportに語った。
「最終戦で順位を争うことになるかもしれないという見通しになるずっと前から、計画されていたことだった。研究開発の一環なんだ」
「レギュレーションが安定しているので、物事を前倒しさせるのは簡単だし、アブダビでのフロアアップデートはその一環だ。少しプッシュして色々なことを学ぶことができるんだ」