
ルサイル・インターナショナル・サーキットでMotoGP第19戦カタールGPが開幕。11月18日にスプリントレースが行なわれ、プラマックのホルヘ・マルティンが勝利した。
カタールGPは例年ナイトレースの開幕戦として行なわれて来たが、今年は施設改修などの関係からこの時期の開催となった。パドック設備の他、路面も開業以来の再舗装が行なわれている。
予選ではレコードタイムを更新したルカ・マリーニ(VR46)がポールポジションを獲得。2番手と3番手にはグレシーニのファビオ・ディ・ジャンアントニオとアレックス・マルケスが並んだ。
タイトルを争っているフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)とマルティンはそれぞれ4番手と5番手。隣り合わせの位置から真っ向勝負だ。
全11周のスプリントレースはトラブルなくスタートし、先頭はポールシッターのマリーニが確保。バニャイヤやマルティンが激しい鍔迫り合いを繰り広げ、オープニングラップはマリーニ、アレックス・マルケス、バニャイヤのトップ3となった。
その後マリーニとアレックス・マルケスのトップ2が若干抜け出し、3番手以下はバニャイヤ、マルティン、ディ・ジャンアントニオの3人が接近していた。
マルティンはバニャイヤに対して接触も辞さない飛び込みを見せ、やや強引ながらも2周目に3番手を奪取。その際バニャイヤはディ・ジャンアントニオにも抜かれてしまい、5番手に後退した。
アレックス・マルケスはスリップストリームなども利用して先頭のマリーニへと仕掛けていくものの、抜ききれない。むしろリズムが乱れた所でマルティンとディ・ジャンアントニオに追い抜かれてしまうような形になった。
そしてマルティンは残り7周の最終コーナーでマリーニをオーバーテイク。ついに先頭に浮上した。
先頭に立った後、マルティンはファステストラップを記録するなどプッシュし、1周で0.5秒ほどのギャップを稼いだ。一方でバニャイヤは5番手のままアレックス・マルケスを抜きあぐね、ペースも上がらない様子であり、マルティンを追うどころか徐々に離されてしまった。
マルティンはラスト2周でディ・ジャンアントニオに迫られたが、最後はペースアップしてディ・ジャンアントニオを突き放してフィニッシュ。スプリントレース8勝目を収めた。2位はディ・ジャンアントニオ、3位はマリーニだ。
マルティンが勝利する一方で、バニャイヤは一度ポジションを落とした後、挽回できず5位でフィニッシュ。リードが7点差まで縮まってしまい、決勝レースの結果次第では逆転されてしまう可能性も十分に出てきた。
日本人ライダーの中上貴晶(LCRホンダ)は18位でフィニッシュ。ポイントは獲得できなかった。