
レッドブルF1のクリスチャン・ホーナー代表は、姉妹チームのアルファタウリが、この数戦パフォーマンスを大きく向上させていることに、満足していると語った。
アルファタウリはF1サンパウロGPの決勝レースで、角田裕毅が9位入賞。ここ最近の充実ぶりは目を見張るものがある。
アメリカGPでは、角田が10番手でフィニッシュし、ファステストラップも記録した。しかもレース後に上位2台が失格となったことで、8位入賞の4ポイントとファステストラップのボーナスポイント1ポイントを手にした。
続くメキシコシティGPでは、ダニエル・リカルドが予選で4番グリッドを獲得しただけでなく、決勝でも7位に入り、6ポイントを手にした。また角田はパワーユニット交換のペナルティを受けて18番グリッドからのスタートだったものの、力強いレースペースを発揮して入賞圏内まで浮上。結果的にマクラーレンと接触して入賞を逃したが、場合によっては5位すら狙えるパフォーマンスだった。
そしてサンパウロGPでは、F1スプリントで角田が6位に入ると、決勝でも角田が9位。リカルドはスタート直後にクラッシュしたマシンのデブリが直撃した影響により周回遅れとなったが、レースペースは角田と同等であり、無事にレースを走っていればダブル入賞は間違いなかった。
この3戦の好結果により、当初ランキング最下位に沈んでいたアルファタウリは、一気に8番手まで浮上、7番手ウイリアムズとの差を7ポイントにまで縮め、残り2戦で射程圏内に捉えたと言っても過言ではないだろう。
この状況についてホーナー代表は、非常に頼もしく見ているようだ。
「彼らはシンガポールで投入したモノが効果を発揮しているようだ」
ホーナー代表はサンパウロGPの週末にそう語った。
「ダニエルが加入したことで、エンジニアリング面に関しても良い方向性をもたらしたと思う。ユウキも良いレースをしたし、ダニエルは先週末(メキシコ)素晴らしい走りを見せた」
「彼らが勢いを増し始めているのを見るのは、実にいいことだ。それは、皆が期待していることでもある」
アルファタウリの戦闘力が上がることで、レッドブルとしても相乗効果を得られると、ホーナー代表は期待している。
「最終的には、相乗効果が得られるのだと思う」
「彼らは、我々と同じドライブトレインを使っている。そして、シミュレータと風洞も、同じモノを使っているんだ」
「そういう意味でも、彼らが進歩し始めているのを見るのは、素晴らしいことだ」