
F1は、2023年の第3四半期の収益が8億8700万ドル(約1326億円)となったことを発表。2022年の7億1500万ドル(約1069億円)から24%増となった。
一方、営業利益は昨年の8200万ドル(約122億円)から61%増の1億3200万ドル(約197億円)となった。
F1の10チームがこの四半期に分け合った支払額は4億3200万ドル(約645億円)で、2022年の3億7000万ドル(約553億円)から増加した。
ただ、同じ期間でも開催されたレースが異なるため、シーズンごとの直接的な比較は難しい。実際、昨年は7月から9月にかけて7レースが行なわれ、その全てがヨーロッパを舞台にしたレースだった。
今年はこの期間8レースが開催された。フランスGPが無くなった代わりに、ヨーロッパよりも開催権料が高く設定されるためF1にとってより収益性の高いシンガポールと日本のフライアウェイ戦がこの時期に行なわれた。
F1の収入源のいくつかは四半期ごとにレース数に比例して分配されるため、今年は7月から9月にかけてより多くの金額が割り当てられることとなった。
またレース数が増えたことで、この期間のコストも増加しており、これについてF1のオーナーであるリバティメディアは「インフレと今季開催されたイベントの組み合わせによるホスピタリティ費の上昇、およびヨーロッパ以外の2レースの追加による輸送費上昇によりコストが増加した」としている。
加えて、リバティメディアは「1レース追加による技術費や旅費、その他イベント関連費用の増加と、F1の主要収入源増加に伴う手数料やパートナーへのサービス費用の増加やラスベガスGPのプロモーションにおける初期費用、新たなF1アカデミーシリーズのために発生した費用」も影響していると説明した。
F1肝いりで開催されるラスベガスGPについて、さらにリバティメディアは次のように語った。
「2023年第3四半期の販売費および一般管理費には、ラスベガスGPの企画に関連する費用が800万ドル(約12億円)含まれている」
リバティメディアのグレッグ・マフェイCEOは、ラスベガスGPが同社にとって重要なイベントであることを強調した。
「ラスベガスGPの開催が2週間後に迫り、ラスベガス史上最大の観客動員数を記録するスポーツイベントとなるだろう」
「このイベントは、壮大なファン体験を提供し、より広範なF1エコシステムに長期的な商業的利益をもたらすだろう」
そして、成長を続けるF1の今後について、F1のステファノ・ドメニカリCEOは強気な姿勢を崩していない。
「F1は、チケット完売や記録的なレース動員数を更新し、ソーシャルプラットフォームやデジタルプラットフォームでも力強い成長を続けており、他の主要スポーツリーグを凌駕している」
「この成長は、アメリカン・エキスプレスとの最近の契約を含め、商業パートナーを惹きつけている。彼らがスポーツ分野でスポンサーになったのは、ここ10年で初めてのことだ」
「F1の企業としての(二酸化炭素)排出量の削減や、2024年のF1カレンダーにF1アカデミーを完全統合してF1全10チームが参加することで取り組みを増幅させることなど、サステナビリティへの取り組みも大きく前進している」
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