
F1はスプリントレースを2023年も継続して実施しているが、ドライバーからはあまり好かれていない。セルジオ・ペレス(レッドブル)は、F1が今後もスプリントを続けたいというなら、より興味深いものになるように変更を加えるべきだと語った。
2021年から導入されたスプリントだが、2023年は全6レースとそれまでからレース数が倍増。さらにレースウィークでの流れも変更され、土曜日にスプリント用の予選とスプリントを行なう形へと改められた。
ただスプリントに対してドライバーはあまり好意的ではなく、現王者マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はスプリントの試験を辞めて通常のレースウィークに戻すことを望んでいると明確に主張している。
F1側は2024年シーズンにスプリントを行なう際のレースウィークの流れを再調整することを検討している。その案によると金曜日にスプリントシュートアウト、土曜にスプリントと通常の予選を行なう形式が考えられているようだ。
しかしこれだけでは十分ではないと考えているのがペレスだ。彼はスプリントにおいて、リバースグリッドなど大胆な方策を取るべきだと語る。
「スプリントレースのこのフォーマットを維持したいと彼らが思っているなら、変更が必要だと思う」
ペレスはスプリントフォーマットについてmotorsport.comにそう語った。
「僕ならリバースグリッドのようなものを提案する。ファンにとってはより興味深いものになるだろう。今の形式では達成したいと僕らが思っていることもできていないからね」
「この種のレースでは実際には何も起こらない。リバースグリッドにすればより混然となって、チャンスを生み出してオーバーテイクも増えると思う」
「このフォーマットを維持したいと思うなら、何か大きく異なることをやってみるべきなんだ。この2年間、スプリントはあまりいいレースを提供できていないからね」
サンパウロGPのスプリント後にはドライバー側から、タイヤのデグラデーション(性能劣化)が大きかったため、序盤からマネジメントしなくてはならなかったことに批判が集まった。
しかしマクラーレンのランド・ノリスは、レースを通してプッシュできるタイヤがあれば、スプリントはさらにアクションが減っていただろうと反論している。
「今でも限界までプッシュしているんだ。もちろん、予選のようにとはいかないけど、これまでのF1では無かったことだと思う」とノリスは言う。
「ただ後方の皆からはどうやらいいレースが見られたようだ。仮に全力で全員がプッシュしていたら、今日の実際のケースよりもオーバーテイクは少なく、ほとんど見られなかっただろうね。そういう意味では、退屈なレースを求めていることになる。そう言うのを期待しているわけではないんだけどね」
「今日はタフだったし、最も楽しかったモノ、とはならないと思う。それほどプッシュしているように感じていなくても、グリップの限界でドライブしているんだ」
「ステアリングを握っている僕らにしてみれば、これはチャレンジだ。正しく理解しているひとにとっても、そうでないひとにとっても、エキサイティングだと思うよ。でも全くデグラデーションが無いようなことになれば、レース中に1回もオーバーテイクをすることはないかもしれない」
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