
メルセデスは、チーフ・テクニカル・オフィサーを務めるマイク・エリオットが次なるステップを追い求めてチームを離脱することを発表した。
エリオットはマクラーレンやルノー/ロータスを経て、2012年に空力責任者としてメルセデスに加入。2014年からのチームの黄金期を支えたひとりでもある。
ただ、現在の契約は今季で終了することとなっている。今年初めに配置転換という形でジェームス・アリソンにテクニカルディレクターの座を譲ったということもあり、エリオットは今が移籍のタイミングであると判断したようだ。
エリオットは月曜日の夕方、ファクトリースタッフにこのことを報告。次のキャリアを決める前にガーデニング休暇を取る予定だという。
この決断についてエリオットは、23年間F1一筋で働いてきただけに、F1の激しい戦いから少し距離を置きたかったと語った。
「このメルセデスチームの一員であることは、私のキャリアの中でも大きな名誉のひとつだった」
「私は在籍期間を通して、勝利を目指すチームが歴代最多となるコンストラクターズタイトル8連覇を達成するまでの成長ぶりを見届けてきた。その道のりに貢献できたことを誇りに思う」
「この2シーズンは、我々が望むような形でレースに勝つことはできなかったが、その中では様々な面で試練を与えられた。そしてパフォーマンスを引き出すための土台や前提に対しても疑わざるを得なくなっていた」
「この6ヵ月間、私はチームが次なる成功のサイクルに入るため、その土台となる技術戦略の開発に勤しんできた」
「私は今がメルセデスを離れて次のステップに進む適切な時期だと判断した。このスポーツで23年間ひたむきに働いてきた私はまず立ち止まって、それから次の挑戦を探すのだ」
「チームメイトたちには、この素晴らしい12シーズンを共に過ごしたことを感謝したいし、これからの成功を祈っている」
またメルセデスのトト・ウルフ代表も、エリオットのチームへの貢献を賞賛した。
「マイクは過去10年間に渡ってチームの功績を支えてきた柱のひとりであり、今日彼に別れを告げるのは本当に複雑な心境だ」
「彼は技術部門の頭脳であり、素晴らしいチームプレイヤーだった。彼はレーシングカーの勝利だけでなく、チーム文化の構築にも大きく貢献した」
「しかしその一方で、彼がメルセデスの枠を超えた新たな冒険をする準備ができていることは明らかだ。私もこれが彼にとって正しいステップであると思っている」
「彼は今日チームを去ることになるが、彼の11年間に渡る献身、そしてチームにもたらした知見に感謝したいし、今後の成功を祈っている」
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