
MotoGP第17戦タイGPのMoto3クラス決勝が行なわれ、ダビデ・アロンソ(Gaviota GASGAS Aspar Team)が勝利した。
予選では日本勢が好調で、佐々木歩夢(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)が3番手を確保。山中琉聖(Gaviota GASGAS Aspar Team)が4番手、古里太陽(Honda Team Asia)が6番手に続いた。なお佐々木とタイトルを争っているジャウマ・マシア(Leopard Racing)は7番手だ。
19周のレースはポールシッターのデニス・オンジュ(Red Bull KTM Ajo)が好スタートを決めていったが、ターン3でラインが膨らんでしまい後退。トップは佐々木やマシア、ディオゴ・モレイラ(MT Helmets - MSI)といった予選上位の面々がポジションを入れ替えながら進んでいった。
そして3周目にアクシデントが発生。先頭集団を走っていた佐々木が、ターン10で前を走るダビデ・ムニョス(BOE Motorsports)が失速しているところに、後ろにいた佐々木が避けられずに追突してクラッシュしてしまったのだ。
佐々木はこのクラッシュの後、一旦は周回遅れの状態でレースに復帰した。ただその後再びピットに戻ってリタイアしている。結果的に佐々木はノーポイントと、タイトルを争う上では非常に厳しい結果となってしまった。
佐々木のクラッシュ後、レースはチームメイトのコリン・ベイアーが引っ張っていくようになり、マシア、ダビデ・アロンソ、オンジュ、古里といったライダーがそれを追いかけていた。
ベイアーによる先導が続く中、次に動いたのは古里だった。2番手で追いかけていた古里が、残り6周でベイアーに襲いかかって一時はトップに浮上。ただそれを維持できずに後退してしまった。
ラストラップはベイアー、アロンソ、マシアがトップ3で突入。古里も加えた4台の優勝争いが繰り広げられた。ベイアーがハイサイドを起こしたことでトップをアロンソに譲ると、彼はそのままトップチェッカー。今季4勝目を挙げた。
そして最終コーナーではマシアが攻めのブレーキングで一瞬2番手に浮上したが、彼はオーバースピード気味だったことで立ち上がりで加速が鈍った。その脇を駆け抜けた古里が2位となり、初表彰台を獲得。そしてハイサイドを起こしても転倒せず食らいついていたベイアーが3位となった。
マシアは4位でのフィニッシュだ。佐々木がノーポイントに終わったことで、17ポイントまでリードを広げている。
古里以外の日本人ライダーは、山中が9位、鳥羽海渡(SIC58 Squadra Corse)が10位でフィニッシュした。