
メルセデスはアップデートを通したW14の高速コーナーでの成長から、2024年型マシンに向けて自信を深めたと語った。
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催されたアメリカGPでメルセデスがマシンに投入したフロアについて、チームのテクニカルディレクターを務めるジェームス・アリソンは長期的なポテンシャルの“試金石”になるはずだと語っていた。
決勝レースでは、ルイス・ハミルトンが優勝したレッドブルのマックス・フェルスタッペンを追いかけ回した。結果としてハミルトンは、プランクが規定以上に摩耗していたことでレース後に失格となったものの、絶対的なスピードの向上、特に高速コーナーにおけるマシン特性の顕著な変化がアメリカGPでの最大の収穫だったとメルセデスのトト・ウルフ代表は語った。
そしてウルフ代表は、マシンに高いダウンフォース性能を要求する日本GPの舞台、鈴鹿サーキットのS字でW14が苦戦した一方で、よく似たS字セクションを持つCOTAではマシンが強さを見せたと指摘した。
「(鈴鹿の)S字を振り返ると、我々は遅かった」とウルフは言う。
「一方ここ(COTA)では我々の一番の強みだった。だから全体的には満足すべきだ」
メルセデスのチーフテクニカルオフィサーのマイク・エリオットは、アップデートされたW14のパフォーマンスについてある程度楽観視できていると認めた。
「私は慎重かつ楽観的にとらえている」とmotorsport.comに語った。
「ここへ来て色々なモノを試してみて、来年に向けて良い兆しが見えるのではないかと期待している。しかし今年のマシンでできることは限られているし、来年に向けて大きな変更が必要だ」
「しかし、高速域が我々にとって厳しいと考えていたこのサーキットで、実際これほど上手く走れたのは良い兆候だと思う。慎重かつ楽観的に見るのが正しい見方だろう」
エリオットは、フロアのアップデートはW14の高速域での弱点に対処するためのモノだと説明したが、重要な課題はマシンバランスを悪化させることなくそれを解決することだった。
「最近のレースでは、相対的に高速域でのパフォーマンスが劣っていた」とエリオットは言う。
「鈴鹿では少し苦戦した。このパッケージで目指したのは、高速域でのパフォーマンスを向上させつつも、不安定さを加えないようにすることだった」
またエリオットはW14が特定の分野で劣っている訳ではないとして、2024年型マシンで最速レッドブルを捉えるためには複数の側面からマシンを改善する必要があると説明した。「レッドブルを見ると、彼らは依然として最も速いマシンを持っている」とエリオットは言う。
「ギャップは縮まっていると思うし、我々が求めているのはそれだ」
「我々がやらなければいけないのは、どうすれば来年に向けてもう少し前進できるかということだと思う。来年のマシンに向けて修正したことはいくつかあるが、当然それが何なのかを説明するつもりはない」
「全体的に我々はペースを稼ぎ続けなければいけない。自分たちは後れを取っているから、追いつくのに必死なんだ」
「色々なところから少しずつタイムを引き出していくモノだと思う。そしていつも通り、パフォーマンスのほとんどは空力由来だ」
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