
MotoGP第15戦インドネシアGPのMoto3クラス決勝が行なわれ、ディオゴ・モレイラ(MT Helmets - MSI)がポール・トゥ・ウィンを果たした。
Moto3クラスでは日本人ライダーの佐々木歩夢(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)がタイトル争いを繰り広げているが、今回は予選11番手と中団からのスタートとなった。なお日本勢で最上位グリッドとなったのは古里太陽(Honda Team Asia)で6番手だ。
そして佐々木はサイティングラップでグリッドに向かう途中、痛恨の転倒を喫してしまった。グリッドでは急いでバイクの調整が行なわれていたが、レースへの影響が懸念された。
そんな状況で始まった全20周の決勝レースで、佐々木はスタートで大きく出遅れてしまい、ポジションを最後尾付近にまでダウン。1周目を終えて22番手と遥か後方となってしまった。
トップ争いはダニエル・オルガド(Red Bull KTM Tech3)が7番グリッドから先頭まで浮上。コリン・ベイアー(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)、モレイラと続き、ポイントリーダーのジャウマ・マシア(Leopard Racing)が4番手に続いた。
オルガドは一度ベイアーに先頭を奪われるシーンなどもあったが、ペースを取り戻して再び集団をリード。さらにマシアが2番手にポジションを上げて追いかけていた。
先頭集団は8周目に入ってもオルガドを先頭に7台が連なっている状況だった。マシアも前を伺っていくが、オルガドを抜き切ることができずベイアーなどとの戦いでポジションを落としていた。
13周目にモレイラが先頭を奪ったが、14周目にはオルガドがコースを一部ショートカットする形で再びトップに浮上した。ただこの行為に対しては、ロングラップペナルティの罰則が与えられることになった。
残り5周のところでオルガドはペナルティを消化し、10番手までポジションをダウン。これにより先頭にはマシアが立った。
トップを走っていたマシアだが、残り2周でダビデ・ムニョス(BOE Motorsports)に先頭を奪われると、ポジショニングが悪い場面があり、一気に6番手にまで後退。表彰台圏外に弾き出されてしまった。
ラストラップにはモレイラ、ムニョス、オルガドのトップ3で突入。抜きつ抜かれつのバトルが最後まで展開されたが、トップチェッカーを受けたのはモレイラ。激しいバトルを制してキャリア初優勝を挙げた。2位はダビド・アロンソ(Gaviota GASGAS Aspar Team)、3位はムニョスとなった。
ポイントリーダーのマシアは最終的に6位でフィニッシュ。一方ランキング2番手の佐々木歩夢は挽回がかなわず18位でノーポイントに終わった。その結果、2人のポイント差は16ポイントまで拡大した。オルガドは再度ショートカットのペナルティを受け、14位でフィニッシュ。佐々木と1ポイント差のランキング3番手となっている。
他日本人ライダーは、古里が終盤まで上位集団に食らいつき自己ベストの7位でフィニッシュ。鳥羽海渡(SIC58 Squadra Corse)が12位、山中琉聖(Gaviota GASGAS Aspar Team)が15位となった。