
ダニエル・リカルドの代役として5戦にわたってアルファタウリF1のマシンを走らせたリアム・ローソンは、その代役登板最後の1戦となったカタールGPを17位でフィニッシュ。今後は日本に戻り、スーパーフォーミュラの最終戦に挑むことになるが、そこでチャンピオンをしっかりと獲得することが、自身の将来にとって非常に重要になると語った。
ローソンはオランダGPの初日に負傷したダニエル・リカルドの代役として、その翌日から急遽アルファタウリのマシンをドライブ。合計5グランプリに出場し、シンガポールGPでは9位入賞を果たした。この順位は、今季のアルファタウリにとっても最高成績である。
しかしローソンにとって最後の代役機会となったカタールGPは厳しい戦いを強いられ、決勝では完走したマシンの中で最下位の17位。次戦アメリカGPからはリカルドが復帰予定であるため、ローソンはリザーブドライバーの役割に戻ることになる。
ローソンはアメリカGPの翌週には、スーパーフォーミュラの最終戦に出走するため日本へと戻る。ローソンは今季スーパーフォーミュラ参戦1年目ながらランキング2番手につけており、首位の宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)を8ポイント差で追いかけている。
ローソンはこのスーパーフォーミュラでチャンピオンを獲得することが非常に重要だと、motorsport.comのインタビューに語った。
「すごく重要だ。すごく、ものすごく重要だと思う」
ローソンはそう語った。
「特に今週末(カタールGP)の結果を考えれば、それ(スーパーフォーミュラでチャンピオンを獲得すること)は僕のキャリアに大きな影響を与える可能性があると思う」
「僕はオースティン(アメリカGP)に行って、その後スーパーフォーミュラの最終戦に出るために日本に飛ぶ。今からそれまでの間、僕は準備をするだけだ。もちろん、今後もレッドブルと仕事をすることになるだろうけどね」
低調に終わったカタールGPで、F1での戦いに一旦ピリオドを打たれるのは、ローソンにとって大いにフラストレーションが溜まる状況だという。
「最高の気分で離れたいと思うのが普通だと思う」
ローソンはそう明かす。
「だから、こういう形でF1での戦いを一旦終わらせるというのは、かなり厳しいことだ。見直す必要があることだと思うよ」
「最初の数レースはとてもうまくいき、徐々に調子も上がっていた。でも、今週末は苦戦したと思う」
「今回のレースは、今後に向けて間違いなく助けにはならない。こういう形でF1での戦いを終えるのは、かなり残念なことだと思う」
ただアルファタウリの姉妹チームであるレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、いずれローソンにチャンスが訪れるはずだと発言している。そのことは、ローソンにとって励ましになるかもしれない。
「彼は走行経験のないままF1マシンに乗り込み、素晴らしい仕事をしたと思う」
そうホーナー代表は語った。
「そして彼は、グランプリドライバーとしての立場を勝ち取った」
「彼が成し遂げた仕事は、我々の注目を集めたと思う。もちろん、今回が彼にとってF1での最後のレースではない。彼がこの5レースで成し遂げたことは、将来チャンスを手にするに値することを証明したと確信している」