
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、大幅な改修や再舗装がされたサーキットでレースをする上で、F1が”モルモット”になってはいけないと主張した。
カタールGPはタイヤのトラブルを避けるため、18周を超えた連続走行が禁止となる異例のレースとなったが、フェルスタッペンはポールポジションから危なげなくレースを制した。
このような事態となったのには、サーキットの改修が関係している。カタールGPは10年間のF1開催契約を結んでおり、ルサイル・インターナショナル・サーキットの改修も、今後に向けた投資の一環として行なわれた。
サーキットは再舗装され、縁石はFIAの基準に従いつつも、アウト側のエッジを50mm持ち上げたピラミッド縁石となっていた。
しかしこの縁石はタイヤを傷つける一因となってしまった。また再舗装された路面からは油分が滲み出てグリップが低下。ドライバーたちはフリー走行、予選、スプリント、決勝を通じてマシンのリヤをコントロールするのに苦労していた。
新しい路面について質問されたレッドブルのフェルスタッペンは、次のように答えた。
「グリップは少し上がったと思う。おそらく来年また戻ってくれば、また少し良くなっているだろうけど、どれだけ走るかによるね」
「他のカテゴリーが戻ってきたりして、ここでもう少しレースをすることは重要だと思う。新しいターマックからオイルを少し取り除かなければならないし、もっとワイドなラインがグリップする必要があるからだ」
「現時点では、まだラインはひとつしかないという感じだ。それでも本当に暴れるようだった」
フェルスタッペンはタイヤトラブル騒動に加え、ドライバーたちが体調不良に見舞われたことを踏まえ、F1は大きく変更されたサーキットで最初にレースを行なうモルモットになるべきではないと考えている。
「次にこのような状況になったとき、F1が最初に走るべきじゃないと思う」
「FP1ではグリップがなく、クルマがスライドしていた。新しいターマックが敷かれたサーキットに行くときは、少なくとも少しは走り込んでおくことが重要だと思う。それが大きな助けになる」
「それが、タイヤを理解するためにも役立つ。僕たちが周回を制限された理由もそれだ。だから、この週末全体から学ぶべきことがいくつかあると思う」
フェルスタッペンは、タイヤのライフが制限され、57周のレースをカバーするために各チームが3ストップ戦略を強いられたレースについて「残念だ」と語った。
またレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表も、戦略的な創造性に乏しいレースになってしまったと振り返った。
「安全性の観点からは、彼らがなぜそうしたのかは十分に理解できる」
「戦略的には、このレースに最適な戦略ではなかったかもしれない。だが今回は普段とは違うレースであり、これまでとは違った形でストラテジストが試された」
「各車の最大スティント長を知ることができたから、かなり予想しやすいレースとなってしまった」
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