2023年シーズンに大きな躍進を見せたマクラーレンF1だが、来シーズンにライバルチームよりも強くなれるという保証はないと考えている。
マクラーレンは今季中盤の大型アップデートをきっかけに、戦闘力を大幅に向上させた。
ただチームを率いるアンドレア・ステラ代表は、マシンのエアロダイナミクスの開発目標は半分達成できていないと語っている。つまり今年完成した新風洞の恩恵を受ける来季マシンには、さらに発展する余地があるという意味だ。
現在はマクラーレンがレッドブルに対する主なチャレンジャーとなっているように見える。ただステラ代表はメルセデスが来季に向けて大きく調子を取り戻してくる可能性があるという見解を示すなど、マクラーレンの地位が保証されているわけではないとも考えている。
「現時点では、来年のマシンの開発に勇気づけられているよ」と、ステラ代表は言う。
「しかし同時に、それは誰にとっても同じことだと思う。今はパドック全体でいくつかのコンセプトが極めて明確になりつつあるからだ」
「我々が他のチームよりも速く成長しているかどうかは分からない。そしてなにより、レッドブルよりも速く開発できているかどうかも分からないんだ」
「さらにメルセデスのことも忘れてはならない。彼らは取り組むべきことを理解していると思うし、かなり強力になって戻ってくると思う」
「現段階では、来年の序列をどうこう言える実際の要素は無い。そして、物事は進化させることができると思う」
ステラ代表は今年の進歩が予想よりも良かったと認めている。ただその進歩における目標はあくまでもプロセスにあると語った。
「私はプロセスに集中している。目標を持つことは可能だし、それを話すことも良いだろう。結果の面から2つ3つのマイルストーンはこれだと言うこともできる」
「だが実際には、その目標のために取り組むことはない。開発においては、持続可能かつ最速で合理的なペースで取り組むだけだ。そして、最終的にそれがどうなるかを確かめることになる」
「もし速度を上げるなら、早合点したりショートカットしたりしたりするかもしれないが、そういったものは十分に理論的ではないため、上手くいかない。それが我々の仕事のやり方だ」
「今シーズンを振り返っても、我々の最も楽観的な予想すらも少し上回っていると言えるだろう」
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