
メルセデスは、2024年のF1マシンが根本的に異なるコンセプトになると見られる中でも、今季マシンのアップデートを続ける価値はあると考えている。
今季途中にコンセプト変更をしたメルセデスだが、レッドブルに匹敵するパフォーマンスを発揮することはできず、来季は劇的な方向転換を示唆している。
つまり、今季マシンの『W14』から引き継がれるモノがほとんどない可能性があることを意味しているが、だからといって現行マシンをアップデートすることを諦めたわけではないようだ。
メルセデスのトト・ウルフ代表は、アメリカGPに向けてアップデートが計画されていることを明かしている。
W14に搭載される新しいパーツは来季採用されることはないかもしれないが、デザインに役立つ学びが得られるはずだと語っている。
メルセデスの戦略責任者であるロージー・ウェイトは、W14の作業を単純に放棄することに意味がないと考えている理由を明かした。
「W15に向けてより根本的な開発をするために冬の時間を使う必要がある一方で、現行マシンでできることはたくさんある。それによってマシンを速くできるし、来年のマシンを開発するための学習や理解にも役立つ」
「それはすでにやってきたことだし、これからも続けていく。だからサーキットに持ち込む新しいパーツはその両方を兼ね備えている」
「うまくいけばパフォーマンスを向上させ、現行マシンをより速く走らせることができる。しかしそれらはすべて、我々がさらに理解を深める必要がある分野に特化したものだ」
「今年のテストしたことから学ぶことは、そのままW15の開発に反映される。また、フェラーリと(コンストラクターズランキング)2位争いを繰り広げているという事実も忘れてはならない」
「だから、我々はアップデートの準備を進めているし、これからもそれを続けていくつもりだ」
日本GPの週末、メルセデスのトラックサイドエンジニアリングディレクターであるアンドリュー・ショブリンは、2024年に向けて大胆な変更を行なうにあたってチームはドライバーたちの意見に耳を傾けていると語った。
「これまでのコンセプトに固執しているわけではない。我々は非常にオープンマインドだ」
「我々はここ数年、かなり厳しい状況にあった。上位に戻ろうと懸命に努力しているチームなんだ」