
MotoGPは今週末、インド・デリー郊外のブッダ・インターナショナル・サーキットで史上初めてレースを開催する予定だが、複数の問題に直面している。
ビザの発給が遅れているのも、問題のひとつだ。レプソル・ホンダとマルク・マルケスを含むいくつかのチームはこの影響でフライトスケジュールの変更を余儀なくされている。
ウッタル・プラデーシュ州政府の支援を受けてレースを主催するフェアストリート・スポーツは、火曜日の夜遅くに発表した声明の中で、インド当局と協力し残りのすべてのビザ申請がタイムリーに処理されるよう取り組んでいると述べた。
また、すべてのチームメンバーがインドに到着し、予定通りレースが開催されることを確信しているという。
「ビザ発給手続きの遅れという現在の問題について、最新情報を入手した」
「我々は可能な限り最善の方法でこの問題を解決するため、絶え間ない努力を続けている」
「まもなく500件近くの、多数のビザが発給される予定だ。専門チームは、すべてのライダー、チーム、テクニカルオフィシャルのビザが一刻も早く発給されるよう、全力を尽くしている。今回の事態は予期せぬものであり、直ちに対応するために必要なことはすべて行なっている」
「我々は、すべての参加者と出席者にとってシームレスな経験が重要であることを理解しており、忍耐強く我々とチームに協力するよう呼びかけている」
「我々は、インド政府、MEA(外務省)、MHA(内務省)、ウッタル・プラデーシュ州政府の継続的な支援と調整に深く感謝している」
「我々は、保留中のビザがすべて処理され、レースに必要なすべての関係者がタイムリーかつ安全にインドに到着することを確信している」
また主催者は最新の声明で「ビザ発給手続きにおける予期せぬ遅延を遺憾に思う」と述べた。
「理解してほしいのは、これは我々の献身的な努力を反映したものではない。これは予期せぬ技術的な不具合であり、このような初開催のイベントで直面する課題の一部である」
ドゥカティやアプリリアなど、予定通りにインドにスタッフを送り込むことができたチームもあるが、それ以外のチームのメンバーは入国承認を待つ間、足止めを食らっている。
影響を受けたチームは、渡航手続きに関わるインドとヨーロッパの両機関を遅延の原因として非難している。
インドで開催される主要国際レースが渡航問題で打撃を受けるのは今回が初めてではない。2011年から13年にかけてブッダ・インターナショナル・サーキットがF1のカレンダーに組み込まれていた際にも、パドックの何人かが同様の手続き遅れに直面した。一方、今年2月にハイデラバードで開催されたフォーミュラEはスムーズにレースが行なわれた。
これ以上の遅れが生じた場合、MotoGPは金曜日の走行を部分的または全面的に中止する可能性が生まれることになる。これは、貨物機の技術的な問題によりサーキットへの到着が遅れたアルゼンチンGPの週末にも採用された措置だ。
サーキットのホモロゲーションが未完了であり、安全性の問題は懸念される点のひとつだ。関係者の入国が遅れれば、ライダーによるコースチェックなどに支障が生じる可能性もあり、無事にインドGPが開催できるかは未だ不透明な状況だと言えそうだ。