
F1シンガポールGPは、ここまで全戦全勝を記録してきたレッドブルにとっての鬼門となった。
土曜日の予選ではマックス・フェルスタッペンが11番手、セルジオ・ペレスが13番手とQ2敗退。今年初めてレッドブルがQ3進出を逃した。
フェルスタッペンはこれについて、“悪くない”結果となったフリー走行3回目の後に行なわれた変更がマシンの挙動を狂わせたと語っている。
予選11番手という結果は予想以上の悪さか、とSky Sportsに尋ねられたフェルスタッペンは次のように答えた。
「確かにそうだね。ポールポジションを獲得するのは難しいと思っていたけど、これは予想していなかった」
「また、週末を通して僕らは苦戦していたと思う」
「FP3は悪くなかったと思うけど、予選に向けてマシンにいくつか試したら、また運転できないレベルになってしまった。ブレーキングゾーンでマシンが激しく底づきをして、ハードブレーキングで奥まで突っ込もうとするたびに、フロントに負荷がかかってしまった」
「無線でも言ったけど、低速域でマシンをリーンさせようとしても、スピードもトラクションも無くて、ショッキングな体験だ。本当に運転するのが難しかった」
フェルスタッペンは今季、サウジアラビアGPで15番グリッドから2位表彰台を掴んでいる。しかし、今回は後方からポジションを挽回して日曜日の表彰台を狙えるだけのマシンはないと考えている。
このグランプリで表彰台を獲得する望みは残されているか、と訊かれたフェルスタッペンは次のように答えた。
「いや、もちろん無いね」
「とにかくここでは、良いレースマシンを持っているということはあまり重要じゃないと思う。それはモナコに少し似ているね」
「予選に全てを懸けるんだ。タイヤもそれほど消耗しないし、デグラデーション(性能劣化)があっても誰かを抜いていくのはかなり難しい」
「だから、長くてタフな午後になるだろうね。セーフティカーが出まくって、レースが短くならないことを願っているよ」
またフェルスタッペンは予選Q1、Q2での他車への複数回の妨害により、セッション後の審議対象となっている。これによりグリッド降格ペナルティが科されれば、さらに決勝での挽回は困難となる。
しかしフェルスタッペンはセッション自体が「めちゃくちゃだった」として、ペナルティの対象となっても「関係ない」と語っている。
「スチュワードと話をするよ」とフェルスタッペンは言う。
「正直なところ、この時点では11番手、15番手、最後尾のどこからスタートしようが関係ないほどめちゃくちゃだった」
「現時点で重要なのは、どうしてこんなに悪かったのかを理解することだ。今週ポイントを稼ぐことよりずっと大事なことだよ」