
F1シンガポールGPの初日はフェラーリのカルロス・サインツJr.とシャルル・ルクレールが速さを見せた。そして彼らに次ぐタイムだったジョージ・ラッセル(メルセデス)は、フェラーリがまだ余力を残しているのではないかと考えている。
シンガポールGP初日では今季圧倒的な速さを見せているレッドブルの2台が沈む一方で、フェラーリがワンツー体制でFP2を終了。連勝記録をフェラーリが止めることになるかもしれないと注目を集めた。
FP2の3番手にはメルセデスのラッセルが続いている。彼は初日の走りがメルセデニスにとっては非常に励みになるものだったと振り返った。
「間違いなく、僕らにとっては今年最高の金曜日になったと思う」
ラッセルはそう語る。
「でも現時点では5つのチームが非常に接近していて、すごくエキサイティングな状況だ」
「だから僕らも夜通しのハードワークが必要になるだろうし、2日目に向けてダメ押しの僅かなタイムを稼げるようにトライしていくことになる」
ただラッセルによると、チームの分析結果ではフェラーリがパワーユニットを全力で使用していない可能性があり、彼はライバルが余力を隠しているかもしれないと疑っていると語った。
「現時点ではフェラーリが有力候補になっていると思う。そして、彼らはパワーユニットを全力で使用していなかったと思う」
「もうコンマ数秒の余力を残しているんじゃないかな」
「恐らく(予選は)セカンドロウ争いになってくるだろう。でも何が起こるかは今は決して分からない」
「タイヤが鍵になるはずだ。最も柔らかいC5を使った時には、スイートスポットに収められれば、簡単にコンマ数秒を稼ぎ出せるんだ」
「だからスイートスポットを見つける必要があるし、1周1周を確実にモノにして、良いポジションにつくことが必要だね」
なおFP2で5番手タイムだったチームメイトのルイス・ハミルトンも、ラッセル同様にポジティブな初日だったと振り返っている。
「FP1は堅実なものだった。望んでいる場所からはまだちょっと離れていたけど、そんなに悪くなかったんだ。そしてFP2は間違いなく、今年の中でベストなセッションだった」
ハミルトンはそう語った。
「金曜日をこうしたポジティブなフィーリングで終えられるのは良いね。週末の残りに向けて、良いベースができていると思う。今年の中でもベストな金曜日になっているよ。だからこそ今夜もいつも通り良い仕事をして、改善を続けられればと思う」
またラッセルのフェラーリの速さを警戒する発言には、アストンマーチンのフェルナンド・アロンソも同意している。
「フェラーリはちょっと手が届かないかもしれない」とアロンソは言う。
「モンツァのように、彼らはちょっと速すぎる」
「レッドブルは明日、ここぞという時に速いだろうから、とてもタイトになってくるだろう。5番手、6番手は可能かもしれない一方で、Q3から弾かれる可能性もある。コンマ2秒の間にたくさんのクルマがひしめいているからね。僅差になってくるだろう。明日、僕らは準備を整えて、Q2とQ3でラップをモノにする必要がある」
Additional reporting by Adam Cooper