
9月15日から開幕するF1シンガポールGPで、マクラーレンはアップデートを投入する。ドライバーのランド・ノリスは、新パッケージによってこれまで抱えてきた弱みが改善されることを期待している。
マクラーレンはシンガポールGPで新パッケージを導入するために準備を進めてきたが、準備は完璧ではなく、1台分のパーツしか用意することができなかった。先にノリスがこのパーツを入手し、チームメイトのオスカー・ピアストリは次戦日本GPまで待つことになる予定だ。
ノリスは今回のアップデートでチームが改善を目指している部分は、今季マシンMCL60がこれまで抱えてきていた低速コーナーだと語る。そして、アップデートによってある程度改善されることを期待しているという。
「恐らく、オーストリア以来でこれが最も僕らの前進に役立つだろうと考えている」
ノリスはそう語る。
「もちろんまだコース上で実際に走らせているわけじゃない。だから実際に上手く機能させるまではあまり言いたくはないけど、良い一歩だと思う」
「今回1台のマシンに搭載するためにチームはハードワークをしてくれた。もう1台も日本で実装される予定だ。だから、僕らにとってはエキサイティングな数週間になるよ」
マクラーレンはオーストリアGPで投入を始めた大型アップデートによって、パフォーマンスを一変させている。そこで自信をえたことで、シンガポールGPでのアップデートも効果を発揮するはずだという楽観的な考えに繋がっているとノリスは語っている。
「パーツを持ち込んでも、望んでいたようにはならなかったり、実現されて然るべき事が起こらなかったりということも時にはあった」
「だけどオーストリアでの僕らの進歩を考えれば、凄く自信を与えてくれる」
「速度域はオーストリアでのモノとは少し違っている。でも低速域の改善により目を向けられたのはこれが初めてなんだ」
ノリスはアップデートによる問題改善に期待しつつも、それでマシンの抱えている弱みが全て解決するとは考えていない。彼はまだ思ったように走らせることを妨げているマシン特性をどうにかするために、やるべきことがあると考えているのだ。
「僕の望んでいるドライビングスタイルの観点からはあまり助けにはならないと思う。でも全体的な負荷や、コーナースピード、一貫性やタイヤのトラクションといった点では助けになるはずだ」
「(アップデートでもたらされるのは)パフォーマンスの向上であって、乗り心地とかそういうものではない」
そしてノリスはマクラーレンが現在のトップチームであるレッドブルに追いつくためには、強みを伸ばすよりも短所に対処することが重要だと語った。
「それは間違いないよ。ときには大幅にラップタイムを失ってしまう場所もあるからね」
「結局、いつも同じなんだ。エアロバランスやメカニカルバランスをちょっと変えただけではどうにもならない部分がある」
「何をやっても上手くいかず、僕らが苦戦をしてしまうレースがあって、僕らも失望したと思う。コースの90%で競争力があっても、特定の部分のせいで悪印象になってしまう」
「そういった悪い点がなければ、僕らはとても強くなれるだろうし、もっと競争力を発揮して、表彰台を争えると思う」
「このクルマを次のステップへと進ませるために必要な、低速での弱みを少しでも改善することが、今週末に期待していることだ。ドライビングスタイルの観点からも望んでいるし、それができればレッドブルを含む多数のチームと戦える自信がある」
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