
MotoGPミサノテストで2024年に向けた新型バイクなどがテストされたが、レプソル・ホンダのジョアン・ミルは今シーズン中からテストしているパーツを使う可能性があるという。
ミサノテストでホンダはシャシーの改善に焦点を当てた2024年型のマシンを持ち込んだが、ライダー側からはリヤグリップの問題などを引きずっているという評価が下されていた。
「まあ、いくつかの部分では改善されていたよ」
新型バイクの感触について聞かれたミルは、そう答えた。
「大きな一歩じゃないし、まだほど遠いけどね」
「ただユーズドタイヤを履いたときには、特に少しフィーリングが良くなり、少し安定した走りができた」
「そこは良かったけど、これは最初のテストだ。でもポジティブな要素はいくつか見つけられた」
「来年に向けてどうなのかは、まだなんとも言えない。でも、行きたいと望む場所に向かいたいなら、もう少し助けが必要だ」
そしてこのミサノテストで試されたシャシーは、ミルの手で今シーズン中から実戦で使われる可能性がある。それが可能なのは、新シャシーのテストにおいて現行と同じエンジンが使われていたためだ。
「まだ分からないことだけどね。結局のところ、どういう決断を下すか分かっていないからね」
新シャシーを今シーズン中に使用する可能性について、ミルはそう語った。
「だけど計画どおりに進むのなら、なんでそうならないと思う? 今シーズンはテストシーズンのようなものだと言っていただろう?」
なおミルは新シャシーについてはブレーキングとコーナリング性能と合わせて、懸案となっているリヤグリップも僅かに改善されたと語っている。
次回テストはシーズン終了後のバレンシアになる。ホンダはここで新エンジンを投入すると見られているが、ミルはエンジンもさほど大きな変化になるとは考えていないという。
ミサノテストにホンダが新エンジンを持ち込まなかったことに驚いたかとミルに聞くと、彼は次のように語った。
「まあ、どんな助けになるものでもウェルカムだよ」
「ただここで新しいエンジンのテストを逃すと、恐らく次のバレンシアでのテストまで開発時間が短くなるだろうというのも事実だ」
「何かを理解するためには、今日新しいエンジンを試せていたほうが良かっただろうね」
「でもそうじゃないなら、手にしているモノに集中していくだけだ。ここでエンジンが持ち込まれなかったということは、恐らくあまり大きな変化ではないんだろう。この新型バイクに同じエンジンを載せられるんだからね」