
ミサノ・サーキットで行なわれたMotoGPサンマリノGPのスプリントレースで、フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)は3位を獲得。彼はこの結果は非常に重要なものだと語る。
バニャイヤは前戦カタルニアGPのスタート直後に転倒し、しかもKTMのブラッド・ビンダーに轢かれてしまった。幸運にもバニャイヤに大きな怪我はなかったものの、彼は痛みを抱えながらサンマリノGPに臨むこととなった。
予選3番手となったバニャイヤは、スプリントではトップ争いからは早々に脱落したものの、ワイルドカード参戦のダニ・ペドロサ(KTM)と表彰台の最後の一角を争った。バニャイヤはテール・トゥ・ノーズにまで迫られ、プレッシャーをかけられ続けたが、最後までペドロサをブロック。3位を守り切ることができた。
バニャイヤはラストラップのターン1ではこれまでで最もハードなブレーキングだったと振り返っており、先週のカタルニアGPでのクラッシュの後にスプリントで3位を獲得できたことは本当に重要だったと述べた。
「彼(ペドロサ)には本当に追い込まれたよ。音が聞こえていたからね」とバニャイヤは言う。
「ラストラップのターン1へのブレーキングは、間違いなく一番ハードにかけたうちの1つだった。彼は既に僕の前に出てきていたし、僕にとってもバルセロナで起きたことから、表彰台を獲って再スタートするのは非常に重要だったからね。本当に難しかった」
バニャイヤはレース中の身体の状況については、次のように語っている。
「かなりひどかったし、今もそうだ。疲れたよ、本当に。休まなくちゃいけない」
「でもこれは予期していたことだ。ソフトタイヤをリヤに使うのは、レースに向けて簡単な策でもなかった。バイクはナーバスになってしまうし、バイクもより振られるようになるから、リズムをとるのが難しくなってしまうからだ」
「それはともかく、6日前のことを考えればこの結果には満足しているよ。達成できたこの結果を誇りに、そして嬉しく思っている」
バニャイヤは倍の距離を争う決勝レースでは、ライディングにさらに集中するためにもより強力な痛み止めが必要になるだろうと語った。
「明日だけど、間違いなく痛み止めを増やす必要がある。(痛みのある)足の置き場を考えずにライディングするためにもね。今日は最初の2~3周でバイクを傾けるのに苦労していたんだ」
「でもその後のペースは良かった。マシンのブレーキングが厳しくてフロントエンドには苦戦していたけどね。でもそれも予想のうちだった」
「明日はミディアムで行くだろうから、もう少しマシなはずだ。今はレースを見直して、(優勝したホルヘ)マルティンが最終セクターでどんなことをしているのかを確認したい」
なおスプリント2位となったVR46のマルコ・ベッツェッキも、今回は痛みを抱えてのレースだった。カタルニアGPでエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)の転倒に巻き込まれてしまったことで、左手を痛めてしまっていたからだ。
ベッツェッキは優勝したマルティンを追いかけたが、最終的にはこの手の痛みによって、ペースを調整することになったと話した。
「凄く良いわけではないけど、ハッピーだ」とベッツェッキは言う。
「正直に言って、最初は信じられないフィーリングだった。スタートはアドレナリンが出ていたのか、痛み止めが効いていたのかは分からないけどね。でも序盤はホルヘを追いかけられていたんだ」
「彼に接近した後は、特にマシンの方向を変える時に少し痛みを覚え始めた。それでセクター1でいくつかミスをしてしまって、周回を重ねるごとに少しずつ離されていった」
「戦えた周もあったけど、ステアリングを左から右へと動かすための力が足りなかったよ」
「最後の3周では特に苦しんだ。かなり痛みがあったんだ」
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