MotoGPカタルニアGPで2位となったアプリリアのマーベリック・ビニャーレスは、最低タイヤ内圧のルールに違反したことが発覚。スチュワードから警告を受けた。
今シーズン、各ライダーは決勝レースのうち50％、スプリントレースのうち30％で、フロントとリヤタイヤの最低内圧を守って走行しなければならない。フロントの最低内圧は1.9bar、リヤの最低内圧は1.7barとなっている。
ただタイヤ内圧の監視システムの準備が整っていなかったため、このルールはイギリスGPまで適用されていなかった。最初は監視対象を無差別選出するという形で監視がスタートしたが、今回のカタルニアGPからシステムが完全に自動化され、全車のタイヤ内圧データがライブ送信されるようになった。
アプリリアが歴史的なワンツーフィニッシュを飾ったカタルニアGP決勝レース後、ビニャーレスはこのルールに違反していたことが発覚した。
ただ、このルール運用初年度となる今季は違反回数に応じてペナルティが重くなっていく形となっており、最初の違反は警告のみ。レース結果に影響はなかった。
2回目は3秒のタイム加算ペナルティが科されることになっており、来シーズンからはこのルールに違反したライダーは失格となる予定だ。
FIMスチュワードは次のように声明を出している。
「2023年9月3日、カタルニアGPのMotoGPレースにおいて、（ビニャーレスは）オフィシャルサプライヤーのアドバイスよりも低いタイヤ空気圧で走行していたことが発覚した。これはFIMグランプリ世界選手権規則第2.4.4.9条に違反する」
「以上の理由により、FIM MotoGPスチュワードパネルはFIM世界選手権グランプリ規律および仲裁規定の第3.2.1条に従い、公式警告をした」
またカタルニアGPの1周目ターン1では複数のライダーが巻き込まれる玉突き事故が発生。これを引き起こしたエネア・バスティアニーニ（ドゥカティ）に対し、彼が次に出場するグランプリでのロングラップペナルティを科すことをスチュワードは決定した。
赤旗中断中にペナルティが決定されたが、バスティアニーニは病院に搬送されたため今回ペナルティは消化できず。さらに病院での検査で左足外側のくるぶしと、左手中手骨を骨折したことが分かっているため、ペナルティが消化されるのはかなり先になるかもしれない。
