2023.9.1

【MotoGP】KTM、アコスタ向け”5台目”の参戦枠確保は絶望的に……運営ドルナ「そんな枠は今までもこれからも無い」

Gold and Goose / Motorsport Images

 KTMは2024年シーズンに向けてシート不足という難題に直面しているが、運営のドルナ・スポーツは改めてKTM陣営の増枠を認めない姿勢を鮮明にした。

 KTMは来季に向けて契約ライダーに“渋滞”が発生してしまっている状況にあり、これまでもその解決方法を模索してきた。

 現在、サテライトチームであるGASGASを含めて、KTM傘下のシート4枠に対し、KTMは5人のライダーと契約を結んでいる。中でも現在Moto2参戦中のペドロ・アコスタは若手有望株であり手放すには惜しい存在……一方で、既存のライダー達は既に来年の契約を結んでいることを主張しているのだ。そして、ファクトリーチームのブラッド・ビンダーはすでに2026年までの契約延長も発表されている状況にある。

 KTMはこのシート不足の状況を解決すべく、運営のドルナ・スポーツに対し増枠を実現させるための働きかけをこの数ヵ月間行なってきた。しかし、ドルナ側は増枠を許可するつもりは無いと、改めて明言した。

「KTMのための5台目の枠はこれまでも存在しなかったし、今後も存在しない」

 ドルナのカルメロ・エスペレータCEOはそう語った。

「我々の現在のシステムは非常に上手く機能している。そして要求に従って皆にバイク(の参戦枠)を与えていたら、プライベートチームの価値が失われてしまうだろう」

 一方でエスペレータCEOは、各メーカーに許されているワイルドカード参戦の機会(現在は年3回まで)を増やすことで、MotoGPのシートからあぶれてしまったライダーにもチャンスを与えやすくすることを考えているという。

 また彼はサッカーなど他スポーツの”ベンチ制”を例に、MotoGPでもいつでもライダーを交代を可能とすることを検討しているようだ。

「来年は、より多くのワイルドカードをできるようチームに提案するつもりだ」

「KTMは4つのシートを持ち、5人のライダーと契約している。イベントの数を考えれば、5人のライダーがいつでも4台のバイクうちどれかに乗ることができるというのは、いい解決策だろう」

「仮に20人のプレイヤーを持つチームがあれば、ある試合ではベンチに座る者もいれば、他の試合では出場する者もいるだろう」

 なお2023年シーズンからスタートしたスプリントレースの行なわれる新フォーマットを、エスペレータCEOはかなりポジティブにとらえている様子だ。

「新しいフォーマットは非常にうまく進んでいる。しかしまだ改善が必要だ。この試みは非常にポジティブなものだが、様々な部分で微調整が必要なんだ」

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出典: https://jp.motorsport.com/motogp/news/ezpeleta-there-has-never-been-a-fifth-bike-for-ktm-and-there-never-will-be/10513691/
この記事を書いた人 German Garcia Casanova

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