
ウイリアムズF1のジェームス・ボウルズ代表は、F1における採用活動がパドック内での“リサイクル”過多となっていると指摘しており、外部からの採用は考慮する価値があると主張している。
今年から新たにウイリアムズの代表に就いたボウルズは名門チームの復活に向けた取り組みを開始。先日は技術部門のトップとしてアルピーヌからパット・フライを引き抜くことに成功。説得に3ヵ月を要したものの、強力な人材がチームに加わることとなった。
ただウイリアムズ、そしてボウルズ代表としては採用活動についてより多様的な考え方を持っており、F1界の内部から”リサイクル”するのではなく、モータースポーツ外の世界に目を向けることも大事だと考えているという。
motorsport.comの独占インタビューに応えたボウルズ代表は、その意図について次のように説明している。
「ここにはWECやF2、その他の団体から我々の一員となっている人達がいるんだ」
「例としては限られているが、絶対に考慮すべきだと言いたい」
「エアロダイナミクスの領域には、モータースポーツのバックグラウンドの無い部分も存在する。それでOKなんだ」
「我々はフローダイナミクスを理解し、オープンかつ正直なコミュニケーションで仕事をすることを理解してくれる人材に興味を持っている」
「実際、我々はこのスポーツの内部であまりにもリサイクルを行なってしまっていると思う」
ボウルズ代表は、そういった採用アプローチの一例として、現COO(最高執行責任者)を務めるフレデリック・ブルソーを挙げている。彼は航空宇宙産業でキャリアを重ねてきた人物で、プラット&ホイットニーでは上級幹部としてサプライチェーンの統括なども担当していた。
ボウルズ代表はF1界以外からの人材獲得について、さらにこう続けている。
「モータースポーツの経験が無い人もいるが、非常に優れた運営体制が存在している」
「私は多様な考え方が世界的に優れた組織に繋がっていくと常々考えているが、その例がここにあるものだ」
「もちろん空気力学のような専門的なテーマへ取り組むときには、非常に特殊な取り組み方が存在するため、F1の空気力学と混ざり合うにあたっては注意も必要だ。しかし、ミックスしていくこと自体は悪いことではないんだ」