2023.8.19

アップデート成功で大躍進! マクラーレンの飛躍に安堵するノリス「僕らが予想したより、はるかに効果が大きかったんだ」

Steven Tee / Motorsport Images

 かつてはF1のトップチームに君臨していたマクラーレンだが、近年では苦戦。中団チームの一角に甘んじることが多かった。しかし今シーズン前半戦終盤にはパフォーマンスを大きく向上させ、表彰台争いを演じられる位置まで急速に復帰してみせた。

 同チームのドライバーであるランド・ノリスは、マクラーレンが復活の兆しを見せていることについて、ある程度の安堵を感じていることを明かした。

 かつては常勝チームの一角だったマクラーレン。フォードやポルシェ、ホンダ、メルセデスのエンジンを使い、通算183勝。この勝利数は、フェラーリに次ぐ歴代2位の記録。コンストラクターズチャンピオンも8度にわたって獲得している。

 しかし近年では、2021年に大乱戦となったイタリアGPでダニエル・リカルドの手によって1勝を手にしたものの、それ以前の勝利と言えば2012年まで遡らなければならない。

 マクラーレンはこの状況から脱却するため、インフラの大規模な整備を実施。風洞など一部の施設が開発するのは来年となるが、すでに効果が現れ始めていて、今季マシンMCL60の大規模アップデートに成功。ノリスはイギリスGPとハンガリーGPで2位表彰台を獲得する好結果を残した。

 このマクラーレンの進歩について、ノリスは安堵しているという。そして、一部で噂された他チームへ移籍する可能性は少ないことも示唆した。

「どんなに困難な状況にあったとしても、これだけ大きな変化が起きると、いつも多少の安堵を感じるモノだと思う」

 そう語ったノリスは、さらに次のように続けた。

「実際の半分のステップアップだったとしても、ポジティブな兆候だと捉えられたと思う。しかしその一歩は、僕らが予想していたよりもはるかに大きかった。もちろん、それには安堵の気持ちがあるけど、それは僕自身にとってというよりも、チーム全体にとってだと思う」

「僕らはこの冬、自分たちがやっている全てのこと、そして進むべき道を再評価するために、かなり大きな一歩を踏み出した。アップデートを実際に投入するのが大幅に遅れたのはそのためだ。でも僕らは、時間をしっかりとかけ、忍耐強くならなければいけなかった」

 2022年の2月にノリスは、マクラーレンとの契約を延長。2025年まで同チームに在籍することに合意した。しかしマクラーレンの戦闘力がなかなか上向かないことで、その契約自体を考え直したことがあるのではないか? そう尋ねられると、ノリスは次のように語った。

「イライラする時もあるし、厳しい時期もある。でも『ここは自分の望んでいる場所じゃない』と感じたことは一度もなかった」

 そうノリスは言う。

「もちろん、もっと競争力のあるクルマがあればよかったのにと思うこともあるし、もっとスムーズにシーズンをスタートできればよかったと思うこともあった。今年のようにシーズン開幕当初に苦労すると、あまり希望を持てないのが普通だからね」

「でも、僕は今もこのチームと共に働けることにとても満足しているし、マクラーレンが彼らの目標を達成し、それと同時にレースに勝ち、彼らと共にチャンピオンシップを勝ち取るという僕の目標も達成できると強く信じている」

「アップデートが投入され、このような状況になれば、もちろん安堵感がある。僕らはアストンよりも前、フェラーリよりも前のポジションにジャンプアップし、メルセデスと戦えるというとてもポジティブな状況だ。しかも1回のアップデートで、レッドブルもそれほど遠くない場所にいるんだからね」

出典: https://jp.motorsport.com/f1/news/norris-admits-relief-at-seeing-mclaren-f1-progress/10508565/
この記事を書いた人 Motorsport Network.

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