
インディカーの2021年王者であるアレックス・パロウは、マクラーレンとの契約を破棄したことが判明。2024年以降もチップ・ガナッシ・レーシングに留まると見られている。
2021年にチップ・ガナッシ・レーシングでインディカーシリーズの王者に輝いたパロウ。彼は昨年、マクラーレンとチップ・ガナッシとの間で契約問題を抱えていた。
パロウはF1でのチャンスを求めマクラーレンへの移籍を目指した。ただチップ・ガナッシ側が契約のオプションを行使し彼の残留を発表するなど状況は混乱し、最終的に裁判沙汰にまで発展した。
結果的にパロウは2023年もチップ・ガナッシからインディカーに参戦することになった。一方でマクラーレンからF1テストに参加し、インディカーのない週はF1グランプリにも帯同するという契約に落ち着いた。そして2024年に向けてパロウは、アロー・マクラーレンへ加入すると見られていた。
しかし第14戦インディアナポリスのレースウィーク中に、パロウが2024年のマクラーレンとの契約を一方的に破棄するに至ったことが分かった。
マクラーレン・レーシングのザク・ブラウンCEOは、次のように声明で延べている。
「アレックス・パロウが2024年以降にインディカーで我々と共にレースをするという契約上の義務を遵守するつもりがないということを、非常に残念に思っている」
またマクラーレンの従業員向けに送られたメッセージで、ブラウンCEOは次のようにパロウの不義理は残念だと語った。
「我々が彼に対して直接かつ公的に行なってきたコミットメントや、多大な投資を考慮すると、これは非常に残念なことだ」
「我々は彼を信じており、彼と一緒にインディカーを勝利することを楽しみにしていた。我々はアレックスをチームに迎えることを楽しみにしていて、時間や資金、リソースを費やしてきていた」
さらにパロウは彼のマネジメントを行なっていた会社であるモナコ・インクリース・マネジメントとも決別したことが明らかとなった。同社もパロウの決定に「非常に失望した」とする声明を発表している。
「モナコ・インクリース・マネジメントは、アレックス・パロウがマクラーレンとの間にある既存の2024年以降の契約を破棄する決定を下したことについて、非常に残念に思っている。我々は共に契約上の義務を超えた関係を築き、2021年のインディカーのタイトル獲得という栄冠を勝ち取り、F1への道を辿るまでに至っていた」
「人生は続いていくため、我々はアレックスの将来の成功を祈っている」
なおマクラーレンとの契約を破棄したパロウは、チップ・ガナッシとの複数年契約を更新する可能性が高いという情報があり、その年俸はシリーズでも最高レベルのモノとなると見られている。