
アルピーヌはF1ベルギーGP限りでチーム代表オットマー・サフナウアーを解雇したが、セルジオ・ペレス(レッドブル)はサフナウアーに十分な時間が与えられなかったと考えている。
アルピーヌは、シーズン前半戦最後の一戦であるベルギーGPでアルピーヌCEOのローラン・ロッシ、チーム代表のサフナウアー、そしてスポーティングディレクターのアラン・パルメインなど上層部の一斉離脱を発表した。
サフナウアーはF1での数十年にわたる経験から、アルピーヌが目標を達成するには2026年までかかると感じたというが、ルノー上層部はもっと早く達成できると考えており、100戦以内に優勝やタイトルを争えるようにするという2021年に立てた計画に固執していた。
チームの長期的なビジョンをめぐって根本的な相違があったため、両者は即刻、別々の道を歩むことで合意した。サフナウアーがチームに加わってからわずか1年余りでの体制大変更はパドックに大きな衝撃を与えた。
レーシングポイント時代にサフナウアーと共に働いた経験を持つペレスは、F1で成功を収めるには時間がかかると語り、彼の解任は時期尚早だったと考えている。
サフナウアーのアルピーヌ離脱について訊かれたペレスは、「急なことだったから、かなり驚いたよ」と語った。
「オットマーは素晴らしい人だと思う。それに、ああいうポジションの人間には時間を与えなければならない」
「オットマーにはポテンシャルを発揮する時間が足りなかった。それが大きかったと思っている。予算が限られたチームでも、そうでないチームでも彼がどんなことをやってきたか見てきたからね」
「彼を解雇したのは残念なことだと思うが、一方で後任に誰が来るにしても適切な時間が必要だと思う」
サフナウアーに対する同情の声が多い一方で、彼がアルピーヌでしてきたことを誰もが支持しているわけではない。
フェルナンド・アロンソは、アルピーヌでの彼のやり方を誇りに思うべきでないと示唆した。アルピーヌとの契約交渉が遅れたことが、今季のアストンマーチンへの移籍に繋がったのだという。
契約交渉におけるアルピーヌの不手際について、アロンソは『BBC』に次のように皮肉交じりに語った。
「すごくスローペースだったし、それは僕サイドが原因ではなかった。僕は準備ができていたしハッピーだった。2022年のクルマは速かったし、パフォーマンスや将来への可能性にも満足していた」
「なのに対話のペースは遅く、結局我々が話し合ったことを紙に書くことさえしなかった。年齢がどうのこうのとか、そういうコメントばかり。彼らは未だにそういうことをやっている」
「それが彼らの、あるいはオットマーのやり方だ。彼は静かにしているべきだし、何も話すべきじゃない。彼はまだ口を閉じていないし、まだその決断に誇りを持っている。信じられないし、素晴らしいよ」
ADVERTISEMENT
ADVERTISEMENT