
MotoGP第9戦イギリスGPの予選は、転倒がありながらもVR46のマルコ・ベッツェッキがポールポジションを手にした。
金曜日の走行はドライコンディションで行なわれたが、土曜日のシルバーストンはあいにくの雨模様。予選を前に実施された30分のプラクティスでは、クラッシュやコースオフも複数見られた。
このプラクティスでトップとなったファビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシー二)のタイムは、ドライコンディションから20秒ほど落ちるというヘビーウエットコンディションだ。
15分間の予選Q1も難しいコンディションは変わらず。そんな中でもセッションが開始されると、各車が早速コースインしアタックを行なっていった。
このQ1ではヤマハの2台、そして中上貴晶(LCRホンダ)やマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)も含めたホンダ陣営全4台も出走。Q2進出ができる上位2台に食い込むことを目指した。
まずはジャンアントニオが2分20秒045をマークし、タイムシートのトップに立つが、その直後に転倒を喫してしまった。またヤマハのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)は挙動を乱してコースオフした際、エンジンが止まってしまうシーンもあったが、マーシャルの助けもあって走行を継続した。
各車、走行を継続してコースコンディションを把握すると、残り5分ごろからペースアップ。中でもヤマハのフランコ・モルビデリは立て続けにタイムを更新し、2分17秒214と他車に大きな差をつけた。
結局、その後も走行を続け2分15秒884をマークしたモルビデリがQ1をトップ通過。2番手につけたアウグスト・フェルナンデス(GASGAS)にすら1.001秒差をつける速さを見せた。
ドゥカティのエネア・バスティアニーニが3番手。ホンダ陣営トップはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)で4番手だった。中上は11番手と沈んだ。
大怪我を負い欠場が続いていたポル・エスパルガロ(GASGAS)は、これが今季最初の予選となったが、5番手につけた。
途中エンジンストップした影響があったか、クアルタラロは12番手と最後方。チームメイトのモルビデリとは対照的な結果となった。
続くQ2も雨は止まず、Q1と同じようなコンディションだった。まず最初のアタックで好タイムをマークしたのは、雨を得意とするジャック・ミラー(KTM)。いきなりモルビデリがQ1で記録したタイムを上回る2分15秒629を叩き出した。
ディフェンディングチャンピオンのフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)も2番手に食い込むが、ミラーとは0.466秒差。さらに差を縮めようとアタックしていた際にターン6で転倒を喫してしまった。
その後も、アレックス・マルケス(グレシーニ)が2番手に浮上した直後に転倒するなど難しいコンディションが続き、ミラーのタイムを超えるのは難しいのではないかと見られる中、VR46のマルコ・ベッツェッキが2分15秒359を叩き出し、暫定トップの座を奪った。
さらにタイムアップを狙ったベッツェッキだったが、セッション終了間際にターン16で転倒。その影響もあり、ラストアタックで順位を大きく上げてくるマシンはなかった。
結局、ベッツェッキがポールポジション。2番手にミラー、3番手にアレックス・マルケスというフロントロウとなった。
バニャイヤは転倒後、自らスクーターを運転しピットに帰還したがアタックする時間は残っておらず最終的に4番手。5番手にはQ1での走行も活きたか、フェルナンデスがつけている。
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