2025.8.27

「車のエアコンが効かない」原因と修理法を解説! プラス効率的な夏のカーエアコンの活用術も紹介

夏のドライブで気を付けたいのは、カーエアコンのトラブルです。炎天下にカーエアコンが冷えなくなると、車内はサウナ状態となり、せっかくの楽しい家族ドライブが悲劇に変わります。出発する前に、カーエアコンの不調サインに気づくことが大切です。本記事では、エアコンが効かない原因と修理法、依頼先の選び方、効率的な使い方のコツまで徹底解説します!

夏のドライブに行く前にカーエアコンの健康状態をチェック!

カーエアコンの状態はドライブ出発後ではなく、必ず出発前にチェックしましょう。出発してから「エアコンが効かない!」となれば、車内は一気に灼熱地獄。ドライブどころではなくなります。特に小さなお子さまや高齢者が同乗する場合は、熱中症のリスクも高まります。出発前に必ず、エアコンの効きをチェックしましょう。

カーエアコンが効かないと思った時は、まずは次の方法で確認しましょう。設定温度を一番低くし、風量を最大にし、空気の流れを内気循環に切り替えてみてください。この状態でしばらく様子を見て、冷たい風がしっかり出てくるかの確認をします。状況が改善しない場合は、機器の異常が疑われます。カーエアコンの事前点検は、快適な夏の思い出を守る第一歩です。

カーエアコンが冷えない主な原因と修理方法

カーエアコンが冷えない原因はいくつか考えられます。ガス漏れ、配管の詰まり、コンプレッサーの故障、電源が入っていない、フィルターの汚れなどです。それぞれの原因と修理方法をわかりやすく解説します。

冷媒のガス不足&漏れ

原因:

カーエアコンが冷えない原因として多いのが、冷媒(れいばい)ガスの不足や漏れです。冷媒ガスはエアコンガスとも呼ばれ、カーエアコンが冷たい風を作り出すために欠かせない重要な気体です。冷媒ガスは気化熱を利用して冷たい風を作り出していますが、時間が経つとガスが少なくなったり、湿気や汚れが混入してしまうと、冷却効果が低下してしまいます。特に経年劣化や配管の小さなひび割れなどによってガスがわずかずつ漏れてしまうと、気付かないうちにエアコンの効きが悪くなることもあります。

対処方法:

まずはガスの補充です。エアコンのガスチャージだけなら、多くのガソリンスタンドで依頼が可能です。ガスを補充してもすぐに効きが悪くなるようなら、ガス漏れの可能性があります。その場合、ガス漏れの箇所の特定と補修が必要になるため、プロのいるカーディーラーや整備工場などに依頼することになります。トラブルを起こさないためには、1〜2年ごとの点検を受け、必要に応じてエアコンガスクリーニング(ガスの回収・再充填)を行うこともポイントです。

エアコンガスの配管の詰まり

原因:

エアコンガスの配管の詰まりとは、カーエアコンの中で冷媒ガスを回している配管の内壁にオイルが付着・蓄積してしまうことによって起こる、オイルファウリング(オイル溜まり)です。蓄積したオイルが壁のようになり、ガスの流れや熱交換効率を妨げてしまいます。例えるなら、水道管の内側にサビが溜まって水の流れが悪くなるようなものです。結果、エアコンの冷やす力が落ちてしまい、車内が冷えづらくなります。

対処方法:

オイルファウリングは、配管内に蓄積したエアコンオイルの残留物をきれいに取り除くことで改善できます。専用の機器を使ったエアコンガスクリーニングにより、エアコンガス内の水分や不純物も同時に取り除きながら配管を洗浄するのが一般的です。配管の詰まりを解消する作業は、専門的な知識と専用の機械が必要になります。自分で対処するのは難しいため、カー用品店や整備工場などの専門業者への依頼をおすすめします。放置するとさらなる故障につながるため、早めの対応が必要です。

コンプレッサーの故障

原因:

コンプレッサーは、カーエアコンの冷却サイクルを機能させるための装置です。冷媒ガスに圧力をかけて圧縮・循環させるスターターとしての機能や、冷却後に気化したガスを吸収して再度圧縮する再スタートの役割を担っています。コンプレッサーにひび割れ(亀裂)が入ったり、内部が詰まってしまったり、あるいは部品としての寿命を迎えたりすると、ガス漏れや適切な圧縮ができず、カーエアコンが冷やせなくなります。

対処方法:

判断の方法は、カーエアコンのスイッチをONにした状態でボンネットを開け、コンプレッサーがきちんと回っているかを確認します。動いていない場合は、エアコンガスが漏れている、またはコンプレッサー本体が故障していることなどが考えられます。整備工場やカーディーラーなど専門の技術者に相談しましょう。

A/CボタンがONになっていなかった

原因:

カーエアコンが冷えない原因のひとつに、A/C(Air Conditioning)ボタンの押し忘れもあります。A/CボタンをOFFにしていても風は出ますが、ただの送風です。A/CをONにすることで、車外の空気が熱交換器を通り、冷却されてから車内に送られる仕組みです。

対処方法:

カーエアコンからの風が冷たくないときに、つい「故障かも」と焦ってしまいがちですが、意外とあるのがA/Cボタンの押し忘れ。特に新しく車を買い替えたばかりの方は操作に慣れてなく、うっかり押し忘れも。A/CボタンがONになっているかは最初に確認しましょう!

エアコンフィルターの汚れ

原因:

カーエアコンから冷たい風が出ていても、効きが悪いと感じたときは、エアコンフィルターの汚れが原因かもしれません。エアコンフィルターは車内に入る空気からホコリや花粉、排気ガスなどを取り除く役目がありますが、長期間使用していると汚れがフィルターに溜まってしまいます。汚れが蓄積すると空気の通り道がふさがれて、風量が弱くなってしまうのです。

対処方法:

「カーエアコンの効きが悪いかも……」と感じたら、フィルターの掃除や交換を検討しましょう。掃除する場合は、フィルターを取り外し、古い歯ブラシなどで汚れを落としてから水洗いし、キッチンペーパーなどでしっかり水気を取り、天日干しで完全に乾かしてから元に戻してください。生乾きのまま戻してしまうと、カビや嫌な臭いの原因になります。フィルターの交換は、1年ごと、または1万km走行ごとが目安。こまめなメンテナンスが車内を快適に保つ秘訣です。

カーエアコンの修理の依頼先

カーエアコンが効かないとき、どこへ修理を頼めばよいか迷う方も多いかと思います。依頼先としては、カーディーラー、整備工場、カー用品店、ガソリンスタンドが挙げられます。それぞれ特徴や強みが異なるため、故障の内容や予算に応じて選ぶことが大切です。

●カーディーラー

自動車メーカーの正規販売店。メーカー指定の整備や部品交換に対応。保証期間中なら無料修理の可能性も。

●整備工場

幅広い車種に対応していますが、車種によって得意不得意は分かれるケースも。信頼できる業者選びがカギ。

●カー用品店

一部店舗でカーエアコン修理を受け付け。設備の有無により対応できない場合もあるので事前確認を。

●ガソリンスタンド

給油や洗車のついでに相談できる。修理対応は設備次第のため、まずは確認を。

ご自身の車の状態や、何を重視するかによって最適な依頼先は変わってきます。それぞれの特徴を理解して、自分にぴったりの依頼先を見つけてください。

効率的な夏のカーエアコンの使い方

夏のドライブを快適に過ごすには、カーエアコンの使い方を工夫することが大切です。特に車内を効率よく冷やすには、エアコンの仕組みを理解しておくと便利です。

まず、車には「外気導入」と「内気循環」の2つの空調モードがあります。

外気導入:外の空気を取り込み、車内の空気と入れ替える。換気したいときに便利

内気循環:車内の空気を繰り返し使う仕組み。エアコンの効きを良くしたいときに役立つ。その他、外気が汚れている際に使用

真夏の炎天下、停めていて車に乗る際は、まず窓を全開にして熱気を逃がし、カーエアコンの温度を下げて最大風量に。その設定のまましばらく走行した後、窓を閉めて「エアコン+内気循環」に切り替えると、車内を素早く冷やすことができます。内気循環は冷房強化やトンネル内などで排ガスが気になるときに利用して、普段は外気導入で新鮮な空気を取り入れましょう。

(まとめ)快適なドライブに、カーエアコンは欠かせない

カーエアコンは夏の冷房だけでなく、冬には除湿や窓の曇り取りといった大切な役割も担っています。特に雪の多い地域では、エアコンがきちんと作動しないと、運転に支障が出るほど視認性が悪くなります。

ドライブ前はもちろん、定期的な点検を行うのが何よりも重要です。こまめなメンテナンスの実施により、トラブルの早期発見や修理費の抑制につながります。快適で安全なドライブのためにも、カーエアコンは季節を問わず定期的に点検しておきましょう。

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出典: https://www.drivenippon.com/pickup/75747/
この記事を書いた人 Drive! NIPPON編集部

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