
レンジローバーは、開発中のEV『レンジローバー・エレクトリック』の最新プロトタイプの写真を公開した。北極圏での厳しい冬季テストを経て、その高い性能を実証したという。
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この電気自動車には、ジャガー・ランドローバー(JLR)が初めて自社開発した800Vの高電圧バッテリーが搭載されている。このバッテリーは、エネルギー密度、航続距離、充電時間の最適化を目指して設計された。117kWhの容量を持つこのバッテリーは、344個のプリズマティックセルを二段積みで配置し、完全に密閉された構造となっている。

レンジローバー・エレクトリックの特徴的な機能として、シングルペダル走行システムがある。このシステムは、通常の減速と回生ブレーキによる充電に加え、テレインレスポンス(全地形対応システム)と連動するよう調整されている。さらに、完全停止時にはヒルホールド機能が作動し、ブレーキペダルを踏まずに再発進が可能となる。
また、切り替え式のツインチャンバーエアサスペンションも採用されている。これは、電気自動車特有の重量配分に対応し、あらゆる条件下でレンジローバー本来の乗り心地を維持するために開発された。

全輪駆動システムも、あらゆる路面状況に対応できるよう設計されている。インテリジェント・ドライブライン・ダイナミクス(IDD)技術により、後輪へのトルク配分を0%から100%まで正確に制御し、トラクションロスを防ぐ。また、統合トラクションマネジメントシステムと連携し、モーター速度を50ミリ秒以内に制御し、内燃エンジン車と比べて100倍速くスリップを管理する。
レンジローバー・エレクトリックは、スウェーデンのアリエプローグでの2シーズンにわたるテストを経て、今後も厳しい開発プログラムを継続する予定だ。
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