日本ミシュランタイヤ株式会社から、Primacy(プライマシー)シリーズの最新作「MICHELIN Primacy 5 energy™(ミシュラン プライマシー ファイブ エナジー)」が発表された。今回MOBILA編集部は、この注目の新製品を新型プリウス(60系)に装着し、その実力を確かめる機会を得たのでここにレポートしたい。
特殊な大径ナローサイズの「195/50R19」は選択肢が少ないタイヤサイズ。装着サイズは、現行プリウスの最上級グレードが採用する特殊な大径ナローサイズ「195/50R19」だ。このサイズは燃費性能とデザイン性を両立させるためのトヨタの意欲的な選択だが、一方でタイヤの選択肢が限られ、乗り心地の硬さが指摘されることもある。果たしてミシュランの最新技術は、この難易度の高いサイズにおいてどのような「解」を導き出したのだろうか。
転がり抵抗性能「AAA」の最高グレードを達成した卓越した環境性能とプレミアムの融合
まず注目すべきは、この「Primacy 5 energy」が掲げる性能指標だ。日本自動車タイヤ協会(JATMA)のラベリング制度において、転がり抵抗性能で最高グレードの「AAA」を獲得しており、従来品の「e・Primacy」が持っていた圧倒的な低燃費・低電費性能を継承しつつ、プレミアムコンフォートとしての質感をさらに高めたのが本製品の立ち位置である。
ミシュランの先進技術を余すことなく味わえるPrimacy 5 energy™Primacy 5 energy™の「最後まで続く性能」を目指したその性能を支えるのは、ミシュランが誇る最新のテクノロジー群だ。 新世代の合成ゴムを採用したコンパウンド、「エナジー パッシブ 2.0 コンパウンド」を採用し、転がり抵抗を極限まで抑えながら、本来相反する要素であるウェットグリップ性能と耐摩耗性を高い次元で両立させている。
本製品ではトレッド内部構造の強度を維持したままスリム化する技術を採用し、エネルギー損失を最小限に抑え、タイヤの軽量化にも寄与。燃費やBEVのバッテリーレンジの向上に貢献している。トレッドパターンではセンターリブに補強を入れ、ブロックの変形によるポンピング効果で発生するパターンノイズを低減し、上質ながらしっかりとした乗り味を実現した。
また、18インチ以上のサイズには「フルリングプレミアムタッチ」が採用されている。サイドウォール全体に微細な金型加工を施し、光の反射を抑えた深い黒色とベルベットのような手触りを実現。足元から高級感を与える視覚的効果も見逃せない。
今回テストカーであるプリウスに取り付けし、MOBILA編集部が試乗レポートする。市街地走行:高い静粛性でストレスフリーな走行フィール
我々は純正装着のタイヤからMICHELIN Primacy 5 energy™に交換し、市街地へと繰り出した。新型プリウスの車内は高い静粛性を誇り車内はきわめて静かだ。昨今のBEV・HEV車はその静寂さゆえにタイヤが発するロードノイズが目立ちやすい。また、静寂性を求められる反面、モーターから発せられる強大なパワーを受け止める性能が要求され、タイヤにとってはよりシビアな環境になっている。
サイドウォールの特殊加工、「フルリングプレミアムタッチ」が際立つ。走り出してすぐに感じたのは、路面とのコンタクトが驚くほど滑らかであることだ。信号待ちからの発進では、スーッとまるで氷の上を滑るかのような抵抗のなさを実感する。「AAA」グレードの転がり抵抗性能は伊達ではない。アクセルを抜いたあとの空走距離も純正装着タイヤに比べ長く感じ、無駄なエネルギーを使わずに進んでいる感覚が伝わってきた。段差の乗り越えに関しても、19インチという低扁平・大径サイズ特有の「角」が取れている印象だ。これは、サイドウォールの柔軟性と内部構造の最適化がもたらす恩恵だろう。
なにより特筆すべきはその静粛性だ。サイレント・リブテクノロジーの効果は絶大で、低速域から40~60km/hの巡航域にかけて発生する「サーッ」という高周波のノイズが、以前のモデルよりもさらに抑え込まれている。隣席との会話がより明瞭になり、オーディオのボリュームを一段階下げる余裕が生まれた。
その静けさはまるで車格がワンランク上がったかのように錯覚するほど。
路面状況が変化しても柔らかいタッチでいなしてくれた。高速道路走行:吸い付くような安定感と、持続する安心
一般道から高速道路へと入り、速度域を上げる。195mmという細身のタイヤでありながら、80km/hから100km/hでの巡航時でもふらつくような事はなく、ステアリングの中立付近に座りの良さを感じた。レーンチェンジにおいても、ステアリングを切った分だけリニアに反応し、思ったラインをトレースでき、気持ちのよいドライブフィールを楽しめた。また、一般道同様、高速走行時の車内環境についても、特定の周波数のパターンノイズが突出しないよう最適化されているため、静寂そのもの。長距離を走行する際はこの「音」の性能の良し悪しも疲労に影響するのでうれしいポイントだ。また、高速道路で長距離を移動する際は天候の変化にも対応する必要がある。あいにく今回試乗した日は快晴だったため、ウェット性能を確かめる事は出来なかったが、摩耗してもウェット性能が落ちにくい設計がなされている点は、長距離ツアラーにとって大きなメリットとなるだろう。
細身のタイヤながらしっかりとしたドライブフィールで疲れにくく、安心したドライブを楽しめた。
高速域の走行でもロードノイズは抑えられ、車内は静寂さをキープしていた。
まとめ:新型プリウスの真のポテンシャルを引き出すタイヤ
先にも触れたように静かでハイパワーなBEV・HEV車はタイヤにとっては非常にシビアな環境だ。静寂性とパワーを受け止める走行性能、そして環境性能。昨今のタイヤはこの相反する3つの性能を、高い次元でバランスよく実現することが求められている。MICHELIN Primacy 5 energy™ではそれら静粛性、走行性能、環境性能を高い次元で実現。これらプレミアムコンフォートとしての基本性能を、「195/50R19」という特殊な条件下で極限まで高めている点に、ミシュランの技術的矜持を感じた。車の持つ静粛性はそのままに、上質な走行性能と環境性能も妥協したくない。そんなスマートで成熟したモビリティライフを求めるユーザーに、強く推奨したいタイヤと言えよう。

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